詩人:タコス | [投票][編集] |
中身は同じなのに表紙だけ違う絵本が何冊もある。いや、内容も微妙に違っているのか?(挿し絵の色合いなど)
その何冊かを床に広げて読み進むにつれて、神話のような話であることがわかる。
そして前半のページに裸の女性が眠るように描かれているのだが、赤っぽい表紙のほうにはその”ヘア”が明らかに描かれている。
ふと気がつくと私は本が沢山置いてあるモスグリーン系の広い部屋に居る(書斎であろうか?いつの間にか私は絵本の中に入り込んでいる)。
そしてまたそこにある本棚の前で、さっきのような絵本をいくつか見つけてその表紙の色あいに微妙な違いを探している。(今度はなかなか見つけることができない。)
(場面変わる)
少し開けている窓からはジャングルの鳥達の鳴声がしている。中でも”ヒューン”という感じで曲線を描く水々しい鳴声は僕の最も好きなものだ。
そんな部屋の中でうとうとし始めたのか僕は、「窓をもう少しだけ閉めよう」と思いながらもなかなか閉められないでいるのである。
(夢をみている?)
そこは巨大な未来動物園とでもいった感じの所で、僕は丸い窓から50メートルぐらい真上にいるオウムのような鳥を見ている。
オウムは天井のとまり場に身体を安定させている。大きなくちばしでバランスをとり、そのまま全く動かない。体はとにかくでかい。羽を広げなくともヒトより大きいだろう。
鳥のために造られたこの空間はバカデカい土管を縦にしたような代物だ。
底部にオブジェにように大小さまざまなコンクリートの柱がぎっしりと並べられており、その隙間にシダ植物が茂っている。そしてそこからずっと上まで何もない空洞になっている。
天井の近くには大きなかまぼこ型の出入り口が開いており、それを背にするようにしてさっきの鳥がこちら向きに居るのである。
全く動かないと思っていたら、何か鳴声を上げて、くちばしを、いつの間にかそこにいる黒くて小さめの鳥の方に差し出したようにして、そこからまたぴくりともしないのである。
(実は僕はこの鳥のことを少し無気味に感じている)