詩人:栢徠 | [投票][編集] |
世界の終焉なんて願わない
そんな願いにもならない願いはしない
ずっと
そう思ってた……
私は願ってはいけない事を望み
私は望んではいけない事を願い
世界は私を残して崩れ去った……
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失うのが怖かった
一人が怖かった
壊すのが怖かった
変化が怖かった
だから
失いたくなかったから
一人になりたくなかったから
壊したくなかったから
ただ不変を願い続けた
いつまでも変わらない不変を望み続けた
変わる事がなによりも怖くて
私はただひたすらに
不変だけを願い、望み続けた
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目の前に広がるのは
真っ白な銀世界
灰色の空から舞い落ちるのは
小さな雪の結晶
足を踏み出すごとに聞こえる雪を踏みしめる音
後ろに続くのは
私の歩いた道筋を教える足跡
不思議と寒くない真冬の光景
ゆっくりと目を閉じると雪の降る音が聴こえる
閉じた時と同じようにゆっくりと目を開くと
そこにあるのは雪などまったくないコンクリートの道
同じなのは雪ではなく、雨の降り出しそうな灰色の空だけ
つかの間の銀世界は
夏のくれたくれた贈り物
それはこれから訪れる暑い日々へのお詫びのような涼やかな白昼夢
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ちゃんと知ってた
不変なんてどこにも無いと
それでも
私が不変を願ったのは
私が不変を望んだのは
大切なものがあったから……
失いたくなかったの
きっとあなたにはわからないわ
不変を否定し、私を否定したあなたには
でも…私はただ、変わりたくなかっただけなのかもしれない
いつしか、時間は私だけを置き去りにし
新たな時を刻んでいた
不変を望んだ私の時計は、もう動かなかった
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お願い
大丈夫だよって言って
私は自分自身が嫌いで仕方ないの
嫌いで、嫌いで……
このままじゃダメって
頑張らなきゃいけないって
わかってるよ?
でも、私は私が嫌いで仕方ないの
誰かが大丈夫だよって言ってくれないと
誰かが好きだよって言ってくれないと
私は…私を好きになれないの
お願い
大丈夫だよって言って
お願い
好きだよって言って
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私はあなたが大好きで
好きな思いは無敵なの
だから、あなたを好きな私は無敵なんだ
どんなにツラいことだって絶対に耐えられる
だって
私達は
無敵なんだから!!
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いつもの様に駅前の時計台で待ち合わせ
遅れてやって来たあなたは私を抱きしめた
「こんな処にいた…
こんなすぐ近くにいたんだ……
ようやく、みつけた…」
私には言葉の意味も流れる涙の理由もわからなかった
だから、私は抱きしめかえして言った
「私を見つけてくれてありがとう」
ようやく私達はお互いを見つけた
きっと沢山の他人の中で私の事を捜してくれるのは当たり前じゃないんだね
きっとそれを人は「愛」や「恋」と呼ぶんだろう
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それは何本にも分かれている道
地図も道しるべもない
先の全く見えない道
歩きながらも分かれていく道
時に人を傷つけ
時に人に傷つけられ
今にいたる
自分の望む世界に
自分が望む優しい世界に最短の道筋で辿り着ければ良いのに
そう思うのに
道の先は見えない
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間違わずに進める道なんかない
道筋なんてない
失敗して、つまずいて
悩みながら一歩ずつ歩いて行くしかないんだ
自分の足で歩いていくから
自分の人生なんだよ