詩人:栢徠 | [投票][編集] |
とても沢山の願いがあって
沢山の願いを叶えて
沢山の願いを諦めた
それでもたった一つだけ
叶えられない願いがあった
幼い頃に消えた母に
幼い頃に別れた子を
母と呼ぶことが出来なくて
子を名前で呼ぶことが出来なくて
叶えられた沢山の願いがあって
たった一つだけ
一番叶えたい願いを叶える事はきっと出来ない
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凍てついて閉ざした心の扉を叩いたのは
一人の青年の暖かい心だった
凍てついた心を溶かしたのは
産まれたばかりの小さな命だった
心に優しさと喜びをくれたのは
舌っ足らずに自分の名を呼ぶ小さな子供だった
初めて心からの笑顔を送ったのは
屈託なく笑う君のため
ありがとう
ありがとう
救ってくれた存在は
優しい心と小さな命
ありがとう
ありがとう
時空の流れが許す限り
共に歩もう
少しでも、もらったものを返せるように
君の笑顔を守れるように
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あなたと出会うまでは
当たり前だった
『あなたの居ない日常』
あなたと遠く離れて再び訪れた日常は前とは全く違うものになっていた
メールだけじゃ足りない
電話だけじゃ足りない
逢いたい……
今夜は七夕
見上げた空が曇りでも
雲の上は晴れなのよ?
別に織り姫になんてなりたくないの
でも、今夜だけは
共に過ごす時間を許されたい……
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怖い事はなに?
必死に相手を呼ぶ声が届かないこと
怖い事はなに?
大切な人を目の前で失うこと
怖い事はなに?
大切な人を傷つけて悲しませること
怖い事はなに?
大切な人に忘れられること
じゃあ
何よりも怖い事はなに?
何よりも怖いのは……
伸ばした手が、届かないこと……
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右手でピストルの形を作り
鏡の中の自分に向ける
もしもこれが本物なら
鏡の中の私は死ぬ
「パーン」
最後に私が見たのは
血で染まり、砕けた鏡と
その中に居る私の姿
鏡の中の私は死んだ
そして
鏡の前の私も死んだ
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空で生きる鳥は
地上に生きる生き物を見て何を思うのだろう
地上で生きる動物は
空に生きる生き物を見て何を思うのだろう
たとえ
鳥が地上を望んでも
たとえ
動物が空を望んでも
そこでは生きていけない
それは不相応な願い
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静かにならない教室と
話の見えない現代社会
中途半端に書いてある黒板と
書いてる途中に話し出す教師
ミツバチ一匹に大騒ぎして
授業の止まった10分間
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キミへの距離はたった一歩
なのにどうして
こんなにもその背中は遠いのだろう………
歩く早さを一歩分早くすれば
キミの隣に並べるのに……
たった一歩が私達の越えられない境界線
「さみしい……」
その言葉と共に、私は境界線を一歩分広げた
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私が抱くこの思いは憧れ
初めて会った時から変わらない
私にはないあなたの魅力
私があなたを好きな理由
それはあなたが持っていりからこその魅力
だから、大切にして?
今のあなたを
あなたは私の憧れの人