ただ、怖かった
ようやく見つけた居場所が
音をたてて、壊れ崩れる事が

君は今どこに居るんだろうか
この空の続く場所に居るだろうか

姿の見えない君を僕は目で追っている
見える筈は無いけれど
もしかしたら見えるかもしれないと
目の前に居る君は幻
僕の心に居る君の姿

遠く離れて初めて気付いた
こんなにも支えてくれていたと

この道を進めばまた会えるだろうか
幻ではない本当の君を見つけられるだろうか
また前の様に笑いあえるだろうか
きっと今度は・・・・
もう離れない

わかってた
自分が崖っぷちに立ってる事
けれど現実はもっと深刻で
正直、泣きたくなった

諦めるしか無いのだろうか？


つきつけられた現実に
ただ諦めと絶望に染まっていく

毎日が何事もなく
ただ時間だけがすぎてゆく
友達との会話はいつも
「何か起きないかな」

いつも眠気と空腹に
悩まされ続ける退屈な授業
右から左へ流れていく
教師の言葉
見上げた空は
腹立たしいほど澄んでいて

「何か起きれば良いのに」
その声はため息と共に空気に溶けた

目の前に佇む君に向かって手を伸ばした

手が届きそうになった瞬間
何かに手を弾かれた

そこにあるのは見えない壁
私には触る事すら出来ない見えない壁

近くに居るのに触れない
それが私と君の距離


それからずっと時間が過ぎた時
その見えない壁を作っていたのが自分自身だとようやく気付いた

でも、その時にはもう全てが遅すぎた

今日は君の誕生日

小さなケーキにロウソクを三本立てて
「一本が6年分だ」
と言ったら
「歳より多くなるよ！」
と君は笑いながら怒った

それは1年前の今日だった
今年は去年よりも少し大きなケーキを買って
やっぱりロウソクを三本立てて
君の帰りを待っていよう

そして言ってあげよう


産まれてきてくれてありがとう

広い広い世界の中の
広い広い空の下

笑っていたのも思い出で
怒っていたのも思い出で

広い世界の中にある
少し狭いその場所は

心の思い出の宝箱

学校からの帰り道
気が付くと目の前に私がいた

そんな事現実にあるわけ無く
きっと私が見せた私の闇

目の前の私は何も言わず一定の距離を保ったまま私の前を歩く

私もうつ向きながらただ足を進めた

「どうして・・・・そんな悔いた気持ちで生きてるの？」

その言葉に顔を上げると私はすでに居なかった

そして、その言葉に対する答えも私は持っていなかった・・・・

もしも願いが叶うなら
私は翼を望みます

もしも願いが叶うなら
私は唄を望みます

もしも願いが叶うなら
私は明日を望みます

もしも願いが叶うなら
私は私を望みます


もしもこの世界に神が居るのなら私ではない誰かの願いを叶えて下さい

だって私の願いは別に要らないものばかり
あれば良いな、その程度

だから私ではない誰かの願いを叶えて下さいな

ウサギさん
あなたのおめめはどうして赤い？

ウサギは静かに答えます
いつもいつも泣いていたら、おめめが真っ赤になっていた

ウサギさん
あなたのおみみはどうして長い？

ウサギは静かに答えます
大切な声が聞きたくて、おみみは長くなっていた


ウサギは私
泣いて真っ赤になった目と
貴方の声を探す耳
ウサギは私
寂しい私