詩人:栢徠 | [投票][編集] |
夜空に近く飛ぶ
数多くの蛍火に誘われて
歩き出すは夢の国
優しい夢の案内人
蛍火を連れた優しい人影
誘い誘うは夢の国
蛍火に誘われて
優しくもせつない夢の旅
忘れたはずの
遠き日に
誘い誘う蛍火の
優しい光が
切ないの……
今夜も蛍火に誘われて
夢の旅路へ向かうだけ
あの日はもう
夢の旅でも戻れない……
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寂しさを言葉にできたなら
少しは胸の痛みは消えますか?
言葉にならない寂しさは
私の胸を締め付ける
形の無い拘束具
鍵はどこかに落としたの
振り向いても見つからない
小さな小さな銀の鍵
寂しさを言葉になんて出来ないの
胸が締めつけられるだけ
時間は癒やしてくれないわ
胸の拘束を強くするけだけ
寂しさを言葉にできたなら
あなたは私を抱きしめてくれますか?
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久しぶりに帰ってきた君は後ろ足を痛めていた
キチンと座る事も出来ない君は少しごはんを食べた後、再び歩き出した
私の視線に気づいたのか振り返った君は
微笑んだ気がした…
慌てて外に出たのに君はどこにも居なかった……
嫌よ……やめてよ……
どこへ行くの……
やせ細って……
ボロボロじゃない……
君の微笑みが
『ありがとう』
『さようなら』
そう言った気がした
嫌だ……嫌だ……
帰って……きてよ……
嫌だ……嫌だ……
君の鳴き声が聞こえない………
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スズラン咲いた
小さな花が
スズラン揺れた
白い花が
スズラン咲いた
スズラン咲いた
でも誰にも見えないの
スズラン揺れた
スズラン揺れた
でも誰にも見えないの
どこかで咲いた
スズラン咲いた
どこかで揺れた
スズラン揺れた
誰にも見えない楽園で
スズラン咲いて
スズラン揺れた
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屈託も無く笑いながら、お互いの想いを言い合えたあの日
今はすごく懐かしい
今は周りに気を配りながら
ただすれ違うだけの毎日
どうしてこうなってしまったのだろう
繋いでいた手が離れた時
きっと私達は別々の道を歩み出したんだ
お互い同じ道を歩いている気になっていた
すれ違いざま私に微笑んでくれるあなたが好き
約束を覚えてる?
小さな小指を絡ませた
遠い未来への約束
それは幼き日
私達がまだ同じ道を歩いていた時代
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僕の事は忘れてくれ
君と僕の幸せは別々の場所にあるんだよ
さぁ、歩き出そう僕達の未来へ
あの日の想いはまだ僕の胸の中の中にある
でもあの日とはもう違うんだ
僕の事は忘れてくれ
それでも、もし思い出す事があったなら
あの優しい歌を口ずさんでくれないか?
君が微笑みながら歌った歌を
君を愛した想いに偽りは無いんだ
だけど気づいてしまった
僕では君を幸せに出来ないと……
僕の事は忘れてくれ
それでも、もし出逢う事があったなら
「久しぶり」と笑いあいたいと思うんだ
これが僕から君への最後の願い
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僕の為に泣いてくれる愛しき君
泣かないで愛しき人よ
僕の声はもう君には届かない
それでも唄おう君の為に
僕に優しさをくれたのは君だった
僕に喜びを与えたのは君だった
僕に笑顔を向けてくれたのは君だった
泣かないで愛しき人よ
僕の声はもう届かない
それでも唄うよ
君への歌を
ただ君の幸せだけを願おう
今の僕にはそれだけしか出来ないのが悔しいよ
君が僕に与えてくれたのはとても尊き思い
少しでも君に返したいのに
今の僕に出来るのは君の幸せを願うだけ
だから願おう
君の永遠の幸せを
さぁ涙を拭いて
愛しき人よ
僕の最後の願いを聞いてくれるかい?
笑顔で僕を送って欲しい
そして幸せになってくれ
愛しき人よ
どうか幸せな時を永遠に
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錬金術師は
不老不死を手に入れようとした
独裁者は
不老不死の力を得ようとした
人はなぜ不老不死を求めるのだろう
なぜ人としてその生涯を終わろうとしないのか
不老不死の先に幸福などは存在しない
不老不死の先に存在するのは
終わり無き絶望
終わり無き時の呪縛
不老不死を望むは人の業
不老不死を望むは人の罪
不老不死
それは神への冒涜
不老不死
それは生者への冒涜
不老不死
それは死者への冒涜
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手で掬った水は隙間から流れ落ちる
少しずつ、しかし確実に
どんなに手を合わせても
掬った水は流れ落ちてゆく
記憶も同じ
どんどん流れ落ちて行ってしまう
水の流れは止められない
あぁ、あれは誰だっけ
忘れないでと、私に泣きついた幼い少女
あの子はダレ?