詩人:緋文字 | [投票][得票][編集] |
伴に老いたい
少しでも長く健やかに
物を巧く噛めなくなる様な歳まで連れ添い
新鮮で滋養の有る物を選び
食べ易いよう細かく刻んで食卓をしつらえる
貴方は、やっと好きな釣りでもして
そうやってのんびり生きて
ほんの少しだけ私より先に逝ってください
毅然と見送った後は
目覚める度に
空の布団を見ては
思い返して泣くでしょう
そうして過ごす時間は
そう永くは続かないから
綺麗な花を供えては
語りかけ笑顔を取り戻したりもするでしょう
一緒が叶えばよいけれど
あまり時の差がない様に
私も逝けたらよいなと思う
残された者になるのは
嫌でした
今は、貴方を残して悲しませるより
そんな風に終われたらよいなと
想い方のひとつひとつが
どうも貴方に対しては
違うのです
心を健やかにしてくれて
ありがとう