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悠月 の部屋


[11] 賽は投げられた
詩人:悠月  [投票][得票][編集]


聞こえない
あの子の声が聞こえない

僕らこんなに近くにいるのに

間を隔てるものは何もないのに


聞こえない
世界の音が聞こえない

二人透明な膜に包まれて

ゆらり優しい夢の中


聞こえない
あの子の歌が聞こえない

泣いているあの子にさしのべた手は

何かに拒まれたかのようにとどかない



聞こえない

聞こえない

聞こえない


「さようなら」



その瞬間
透明な膜は弾けとび
世界は音を取り戻し
泣いてたあの子は遠い幻


聞こえない

聞こえない

聞きたくない

2010/09/27 (Mon)

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