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未知の部屋


[163] 迷い人
詩人:未知 [投票][編集]


もう強くなれない

「つよがれない...。」

額こすりつけた
赤土の庭
膝を折って泣く
萎びた花の向こうで

今夜の風は
なんだか甘い

ふらふらと吸い込まれ
その蜜のなかへ
とけてしまいたくなる

ユーウツの罠にかかる...


愛をささやいたり。
いろいろ忘れたくないよ
生きてる実感
近ごろ足りなくて

キスをせがんだり。
もろもろ忘れたいことばかり
ありふれた言葉で飾る
日常のキセキ...。


空想を頼りに
進む真っ暗な迷路
出会う人の数だけの

別れがあるセカイ

思うたび胸がくるしくて
この体はとても窮屈で

君のなかへ
とけて、しまいたい
て思った

ぜんぶを溶かして
無かったように笑いたい


祈りと戯れ言は
ごちゃ混ぜになって

いま、閃光のように

..燃え尽きながら

愛ある夢で膨らめば
また同じように
悲劇を繰り返す


「窮屈なのは本当に体なの?」

心は心ない言葉に潰されて
どうしてもここから
抜け出せない

いたずらに委ねた明日
枯れゆく花が
最期を気取っていた

「キレイゴトだけじゃ足らないね」

2015/01/13 (Tue)

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