詩人:未知 | [投票][編集] |
通り過ぎる季節の
ひそやな残り香が胸をくすぐる
今度はいつ逢えるの?
待っているだけ
日がな一日
夢を浴びるだけ
拙い言葉を信じながら...
満たされない時間を
やりくりするように。
ねぇ、くすんでいってしまう
こんなにも
想いだけでは
生きてはゆけない
輪郭がぼやけてはっきりしない
きらめきの幻覚
うわべだけを掬って
身に纏う若気色
いまそっと壊す総て
瞬き一つせず
たじろぎもせず
微笑みつづける人形の
並べられた愛の一片の。
ありたい形
なれない形
生温いことばかりも
言って居られない
好意と行為。
想いだけでは
生きてはゆけない
光合成の最中、、、
そして彼はまた
何も告げずに旅に出る