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凜一の部屋  〜 投稿順表示 〜


[128] まっ白
詩人:凜一 [投票][編集]

まるで唄うようなサヨナラを響かせて

絶望に閉じた心の片隅で


何を叫べばいい

何に狂えばいい


君の棲まない僕の心は
ただ空虚でまっ白で

空になった
イマサラの愛の叫びなど
君に届きはしないだろう

2004/10/14 (Thu)

[129] 箱恋
詩人:凜一 [投票][編集]

あなたを想うのが怖い

私の中で
私を忘れてしまいそう


見返りはいらない
ただ愛することが全て

一見
まっすぐな愛し方だけど
本音は
サヨナラが怖いだけ


こんな小さな
こんな弱々しい
愛の叫びに
そっと鍵を掛けて

箱の中だけで
恋をしている


本当に小さな箱だから
収まりきれない声に狂いそうだけど
それでも
内に秘めていなければ
私は恋をすることさえ
許されないのだから


本当はね
叫びたい

誰よりも好きです
誰よりも大切です

あなたしかいないの
想いが消えてくれないの


もう
叫んでしまおうか

サヨナラは
来ても来なくても

私の心は
変わらないのだから

2004/10/16 (Sat)

[130] ありがとう
詩人:凜一 [投票][編集]

やがてまっ白に包まれる街の中で
見つかりっこない
君の姿を探していた

「愛してる」も
「サヨナラ」も
この街のどこかに残っているのかな
例えば僕の心とか
僕の涙とか


君がいなくなって
君以外の誰かに笑うことを躊躇う日々が続いた

それでもようやく
想いが薄れ
少しずつ笑顔の感覚を取り戻してきたけど

独りの冬が訪れる
たぶん君だけを思い出す


君と過ごした幸せな日々は
この淡い雪のように消えていったけれど

君が教えてくれた
「ありがとう」だけは
失くさないように
色褪せないように
しっかり抱きしめて

これからも歩いていけるよ
「ありがとう」

君が最後にくれた
「サヨナラ」に
あの時
僕は何も言えずにいたけど

いまなら笑って伝えられるだろう

幸せな日々を
大切な季節を
共に生きた喜びを

忘れたりしない思い出を

「ありがとう」

「ありがとう」


空を見上げれば初雪
君のいない季節

そっと伝う涙に
「まだ愛しい」なんて
届かない叫びが響かないように

僕はそっと歩きだす

確かに愛しあった
愛してた

「ありがとう」と笑う
君のすべてを

2004/10/18 (Mon)

[131] つぐない
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例えば僕が君の頬を叩く
叩いた手のひらは
じりじりと痛むけれど
叩かれた君の頬は
もっとヒドク痛むだろう


なんでいつも傷つけてしまうんだろう
傷をつけてから後悔したって
僕の痛みが伝わるわけでも
君の痛みが消えるわけでも
ないのにね


たくさん後悔した
たくさん傷ついた

でもきっと君は
それ以上に傷ついていた


ごめんね
僕には収まりきれなかった
君の大きさ
君の温かさを
確かに感じていたのに

君はもういない

泣かせたくなんてなかった
できれば笑っていてほしかった

そんな願いさえ
もう届かない


君を傷つけた代償を
抱えきれない愛しさを
すべて胸に突き刺して

生きていく

それだけが
今の僕には全てで

2004/10/20 (Wed)

[133] ほうき星
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いちばん近くにいる君が

あたしには何億光年も先にいるように見えて

いっぱい手を伸ばすけど

届かなくて

ただ好きでいるだけで満たされるほど

あたしは大きい人間じゃなくて

それでも好きで

大好きで

手が届きそうなほど
明るく光るのに

やっぱり捕まえられなくて


君はあたしのほうき星

探して

追いかけて

ただひたすらに願うよ

あたしのところに
墜ちておいで

2004/10/21 (Thu)

[134] やっと
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たくさん回り道をしたね

たくさんの声に惑わされた

たくさんのあやまちを犯し

たくさんの涙をこえた


もう犬でもいい

鎖に繋がれて

たまに名前を呼んでくれるだけでもいい


いくつもの静寂を破って

やっと君に出会えた悦びを

僕はどう叫んだらいい

2004/10/21 (Thu)

[136] 夏空
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どこまでも続く星空の下

ぼくのなかに君がいる

きみのなかに僕がいる

このあったかさを

ずっと忘れたくないと

ただひたすらに願った

とおい夏の日

2004/10/22 (Fri)

[137] 人間学
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僕らは
非常によく出来たモノであり
僕らは
非常に不出来なモノである


どうやってプログラミングされてるんだろう
この愛したい衝動

でも解除はできない


どうやって設定されてるんだろう
ココロの温度

でも調節はできない


僕らを造り上げた人って
相当な天才

んでもって相当な大馬鹿


誰かスイッチを取り付けて

調節して


ココロが
体が

いつもショートしてるから

2004/10/22 (Fri)

[138] キオク
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とめどなく溢れていく君に
僕は
抱き続けた孤独さえ
忘れてしまいそうになった

ふたり肩を並べ
水面に揺れる朝焼けを見つめたあの日

君と僕が
確かに生きた時間を

どうか遠く離れても
忘れないでいて


時間という名の悪魔に脅されて
他の何かが変わっても
壊れても

君と僕だけは
変わらないでいて


夢現つに君の声
引き寄せられるのは
夢の中か
現実か

それすらも分からずに

確かなモノなんて

君を愛したキオクだけ

2004/10/27 (Wed)

[139] ただ一つ
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宇宙に漂うゴミのように

誰にも名付けられない
誰にも動かせない

時を刻む声さえ
届かない

そんな僕らだから


何も持っていない
忘れたいモノも
忘れたくないモノも

何もいらない

漂うために必要なのは
ただ一つ

君を愛する想いだけ

2004/10/27 (Wed)
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