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凜一の部屋  〜 新着順表示 〜


[10] 夕暮れ。
詩人:凜一 [投票][編集]

いま
この場所が、あたしとあなただけの宇宙ならよかったのに

あの日のしずかな教室ならよかったのに

ベッドの上ならよかったのに

あたしとあなたが
さっきまでのあたしとあなたならよかったのに


泣きたくなんてなかったのに




ほら

二つ並んだ長い影
さみしくてぎこちない背中を

夕焼けが見てる

2004/02/05 (Thu)

[9] そらのあたし。
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たばこのけむりを
空にはいたら

ぽつり、と

あめが降ってきた


あたしが雲、増やしたな


ちょっと思って
ばかみたい、と笑う



それでも、きっと

ばかみたいな雨の空に

ばかみたいなあたしがいる


雲になって
空を流れて
あめを降らせる



がんばれ、あたし


それでいいじゃないか

2004/02/03 (Tue)

[8] あいいろ。
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あいいろの制服
あいいろの浴衣
あいいろのセーター
頬ずりしたいくらい
匂いたつ



まっすぐなあい




空気がつめたいよるの
星がみえないそら

あなたのせなかみたい
抱きしめたくても届かない
あたしの頬っぺたも



からっぽの あい



でも
やがて滲む朝焼けのように

そのあいいろを
うばって
食べてしまうよ?

全部
あたしになるよ

きっとね





そして、あたしは今日も首を伸ばす


朝焼けがくるまで

2004/02/03 (Tue)

[7] ハルへ。
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ハル
あなたを失って
泣いている彼の横で
私はただ
彼を
抱きしめたいと
思っています

大丈夫、大丈夫
病院のベッドで
あなたの肩を抱いて
何度も繰り返したセリフ
大丈夫、大丈夫
夕焼けのバス停で
彼と背中合わせに
何度も、何度も
まるで、自分に言い聞かせているみたいに

ハル
ズルイよ
彼はきっと
あなたを
一生忘れない

報われない想いを抱いて
独りで生きていく
そんな優しい人だから

喪服に身を包んで
あなたのお葬式で
私は泣いていたけれど
彼の震える肩を
ずっと
抱きしめたくて
仕方なかった

2004/02/02 (Mon)

[3] 愚かなこども。
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なんにもない道を
ぷらぷら歩くのがすき

そうして
近所の倉庫の屋根の下で
林檎の紅茶を飲み
たばこを吸うのがすき

電線ごしの
雲を見るのがすき

なるべく
小さくすわるようにする
意味なんか
きっとないけれど

電線と電線のあいだの
はいいろの雲が
あたしのとこまで来て
あめを降らせればいいのに

いつも願ってる

そうして
びしょぬれの迷子になって
小さくすわって
震えている

かさを持たずにでかけた
愚かなこどもを
きっと
あの人は
むかえにきてくれる

2004/01/17 (Sat)

[1] イレズミ。
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『ずっと一緒にいようね』



誓いをたてた右腕に

いつも君がいた

2004/01/17 (Sat)
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