詩人:柚 | [投票][編集] |
ゆらりゆれる星の影
蒼い空に憧れた
遠く 遠く離れるほどに
愛しく思える空の歌
その歌 口ずさめば
泣きたくなる
その空 見上げれば
そこにある
たった一つの優しい思い
ねえ
届くかしら
ねえ
伝えられるかしら
私がここに
私がここにいるってことを
きっとあなたも
この空を見ている
きっとあなたも
この空の下
誰かを思っている
その思いが同じとは限らないけれど
愛しさ感じて
花のような気持ちで
誰かを思っている
その気持ちさえも受け止める
あの空のように
私は優しいヒトになりたい
詩人:柚 | [投票][編集] |
夢を見たんだ
テレビを見る夢
出演者はみんな知っている人
僕はそれをかじりつくように見ながら
その中にいるかのように思って
笑ってた
起きたらさ
僕は泣いてたんだ
笑ってたけど
やっぱり気付いたんだよ
そこにいる気がしても
僕はテレビを見る人で
本当はその中に入れていないのさ
ただ見ているだけなのさ
そして憧れたんだ
気付きたくなかった僕にとって
それほど悪夢で
一番良かった夢なものは
今までなかった
詩人:柚 | [投票][編集] |
毎朝の満員電車
押し込まれる中に僕がいて
なんだか 本当に
僕はここにいるのかわからなくなってきていた
休みがあれば
時間の許す限り寝て
食べたいものもわからないほどに
繰り返しの日々に疲れてしまったんだ
プレッシャーや責任
どれからも逃げ出せたらいいのに
それができないのは
所詮 自分だから
せめて今だけは目をつむり
故郷の思い出に浸ろうか
毎日に目標があって
笑いながらすごしたあの頃
まだ蒼い恋の切なさを
ふと思い出す
春 桜の下で見つめた事
もうこんなに懐かしく思える年になった
もう こんなにも時は過ぎた
そういえば君と
最後に話したのはいつだったか
久しぶりに電話をしてみよう
元気かどうか聞いてから
あの桜が咲いたか確かめようかな
詩人:柚 | [投票][編集] |
‘あなたは誰かを喜ばせたいの?’
僕に問うた
‘喜ばせる為に頑張っているの?’
僕は答えられなかった
そんなこと思うこともなかった
ただ 結局は自分の為だった
だって僕は誰が為に生きる
誰が為に今ここにいる
期待していた君には謝ろう
所詮僕の優しさは
その場つなぎにしかないのだから
詩人:柚 | [投票][編集] |
本当の僕はどれだ
家にいる時間か
友と語らう時間か
愛しの君と触れ合う時間か
一人でいる時か
それともずっと奥深く
見えないほどに隠れてしまった
存在すら気付かない僕なのだろうか