詩人:老女と口紅。 | [投票][編集] |
タンポポの髪飾り
おびえてる?
いいの、
誰も見てないし
優しく優しく
首を折るから‥
貴女の美しさは
私の為にあるのよ
ついでに
占ってあげる
貴女の恋は叶うのか
好き、きらい
好き、きらい‥
貴女の事
嫌いって結果よ
そりゃそうよね
今のあなた
とても綺麗とは
言えないもの
フフフ‥
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さぁ
言の葉の供養を
してあげましょう。
生きる事に疲れ、心病める者達の内なる叫びは言の葉となりこの世に詩として生まれ変わる。けれど他人様の目に触れるものは、ほんの僅かばかり。それは読みビトに幸福をもたらす物か、果ては災いを呼び込む物か。いずれにせよ世に安らぎを求める者達は読経の如く読みふける。嘆き産み落とされ、さ迷い、安眠の行く末持たぬ言霊達は人の心に宿りてこそ始めて報われるに違いない。己の生きる道筋を言の葉で見極める人ならば尚更の事、心して読むがいい。そうして体の内に招き入れた言の葉達は心に留め置かれるのも道、さらりと流されるのもまた言の葉の定めなり。年に一度の言霊流しは四月四日の詩人の日。浮かばれぬ詩の数々達を清流の源にそっと流してあげましょう。笹舟にロウソクを灯して感謝の気持ちで送るのです。人目につかぬ駄文詩も、心に染み入るお言葉も両手を合わせたその中で優しく優しく昇華させてあげましょう‥。
心を込めて
合掌‥(-人-)
そしてありがとう
ほら、埋もれてた
僕達のバイブルが
一つ
また一つと
キラキラ輝きながら
天に召されてゆくよ‥
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ピンポーン♪
ガチャ‥
やぁ
また来たのかい?
チャランとポラン
だけど
もぅ君達とは
去年の年末に
お別れした
はずだろ?
まぁ
あがりなよ
散らかってるけど‥
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高島屋で
同僚のハナ子は
試着室に入るエテ子を
偶然 見かける
見去るフリをしながら
こっそりと覗き見。
得意気な顔で
ポーズを決めながらも
ルンルン♪で着飾るエテ子
ハナ子は失笑を
こらえながらもガン見。
衣裳は一流だが
エテ子では
どう見ても
ブサイクとしか
言わざるを‥えない。
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お日様が
とぷり
とぷりと
暮れたなら
抜き足
差し足
忍び足
こそりと
歩む路地裏の
人には
こびぬ物語り
なんの因果か猫となり
人に飼われてみたものの
肌には合わぬ
あの暮らし
思い出す程 切ないが
捨てた主人に
未練はないさ
心が凍てつく
こんな夜も
ヒゲが折れそな
あんな夜も
天涯孤独と決め込んで
しぶとく生きてやるんだと
ねぇ
旦那ぁ‥
そりゃね、
コタツの温もり恋しいが
今となっちゃ〜流れ者
誰もこんなオイラを
拾っちゃくれませんぜ
ビルの谷間を足早に
月の明かりに導かれ
どこ吹く風と独り旅
いつか必ず
太陽のしっぽを
掴んでやるのさ
そうしてノラの
つぶらな瞳は
いつまでも
いつまでも
綺麗な星空を
見つめておりました。
とさ
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こうして
君はただ
傍にいるだけ
見つめ合えた
優しい空間は
僕だけの世界
真っすぐに
受け止めて
僕ら二人は
特異な関係でも
心 休まるから
離れられない
でもね
千の瞳が
引き裂こうと
気持ち悪いって
追われたんだ
何も悪いこと
してないのに
だから
屋根裏なら‥
もぅ会社に
行かなきゃ
退屈しないように
ラヂオをは
つけておくね
じゃあ理香、
いってくるよ。
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-黄砂-
ステージはここ、二十回建てのマンション群。開け放つリビングに一室を射抜く西の日差し。ふと言い知れぬ気配に耳を傾けると徐々に見えてきたものは、うやむやの内に忍びよる生温かい風と黄砂。その動きに音は無く、沼にとぷりと浸かるかの様に不快な大気が僕の体を取り巻いていた。瞬時に沸き上がる恐れと不安。無意識のうちに一路ベランダへと駆け上がる。見渡たす先の町は砂塵の闇へと消え去りて、その脅威は先程まで公園で遊ぶ子らをも容赦なく飲み込んでいた。同時に狭所感は激しい動悸を呼び覚まし、両足を棒の如くすくませる。この状況下で脳裏に引き戻された過去は、遠く悲しい記憶に激しくリンクした。それは窮地より逃れる為に、押し入れの布団に隠れた幼年期。そしてこの心は孤独感に不随する果てしのない不安へと転落するだけだった。不安定な呼吸と共に、砂を噛む感覚と消えた下半身。幻覚にも似た現実は対処を誤れば自らの精神破壊は免れず、やがては心体に怪しい妖精が住み着く事となる。ゆっくりとゆっくりと部屋に戻るが安定との境界線は手探りに委ねられ避難へと向かう視覚は狭く両足はすり足となり、テーブルを目指すも途中にあるタンスの角は硬く、ぶつけた足の小指がペチッと鳴くのが聞こえた。と同時に光速で駆け上がる痛みは腰を砕きながらも、この不愉快な事態は笑える涙一つで完結を迎える事となる。
ハハハ
痛てててテテ‥と
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‐受け継がれたもの‐
希望と
もて余す程の乳房
両腕の籠に
揺られながら
頬づりと共に
母親のくれた
(生まれてきてくれて
ありがとう)
幸せになる為の
呪文を浴びながら
安堵の海に漂う僕を
優しい貴女は
大切に育ててくれた
眠れる僕に
幸 多かれと
笑顔 絶えぬようにと‥
/
心配しなくても
いいんだよ
幸福の呪文は
僕がかけておいたから
母親から受け継いだ
(生まれてきてくれて
ありがとう)を
君の小さな手の平に
聞かせておいたよ
君だけが
幸福を沢山
掴み取るようにと
僕が
両腕に抱えた幸せを
こぼさぬよう
大切な君に
そっと唱えた
ありがとう
僕は知っているのさ
母親のくれた呪文‥
本当は
万人に
幸福を呼ぶ為の
呪文ということを‥
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なごり
なごり惜しやの
おとみさん
振るうるたもとの
みぎ ひだり
赤い鼻緒の切れぬまに
見送る松原 霧の中
蛇の目の傘には 露一つ
つたう雫はひそやかに
背なのやや子は
すうやすやと
あぁ
あの人は
すがるこの手はお荷物と
勝手なお人は夢を追う
すルルル解けた帯のよに
夜明けを待たずに去るお方
お天と様は知るまいと
ミノに包まり後にせん
憎い
恋しい
憎い
恋しい
あぁ
あの人が逃げてゆく
振り返ることすら
しいやせん
暮らしはきつく
爪を噛むというのに
勝手なお人は夢を追う
あの人に
愛や情けが
あるものか
あああ あぁ〜
あの人が逃げてゆく
振り返ることすら
しいやせん
振り返ることすら
しいやせん
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聞くけど‥
どこに惹かれたの?
甘い香り?
それとも丸い形?
私が欲しいのなら
力づくで
奪い取ってごらんよ
本気の遊びなら
付き合ってあげる
すれ違い様に
ぐっと引き寄せて
唇を頂くの
そんな時は
不意がいいわ
流れのある
スクランブル交差点
時を止めるのは
あなた次第よ
その後に
連れ去るがいい
しっかりと胸に抱いて
そしてしなやかにね
真っ赤な
スポーツカーで
お城へ行くの
ベッドは大きな物がいいわ
勿論ワインは欠かさないで
本気の遊びよね?
そこは
オブラートに
包まなくていいの
そのままがいい
私なら平気よ
貴方に興味は無いもの
焦がれるのはストーリー
本当に欲しい物は
ドキドキ感よね、
ねぇ優子
聞いてる?
この
駆け引きの無い
本気の遊びに
あなたは
シンパシー感じた?
そう‥
じゃあ
あなたも私も
時を持て余す
遊女
って事かしらね