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老女と口紅。の部屋


[121] 愛.途中下車
詩人:老女と口紅。 [投票][編集]

-愛.途中下車-

恋愛事情は長距離の果て
独り片道切符を握りしめ

乗り合わせた奇跡の時刻
見つめ会えば意気投合し

がんじがらめの制約の元
足元見失えば奈落の底へ

見切り発車の列車を降り
手を繋ぎ道の駅で一休み

行く先見えず不安を纏い
日々闇夜に隠す体が二つ

ただがむしゃらに抱けば
時は流れて‥時よ流れて

安定なき恋愛は不偏的で
探し物は絶対なる安定で

盲目に似た二人は綱渡り
揺れ落ちぬよに抱き抱え

現実逃避は夢心地の世界
ゆらりゆらりやじろべい

罪に気ずかぬ溺れた心に
互いの足首には罰の鎖を

焦がれたハッピーエンド
競歩の速度で逃げて行く

振り向きながら嘲笑う幸
後ろ髪引く家族の思い出

ただがむしゃらに抱けば
時は流れて‥時よ流れて



2012/09/04 (Tue)

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