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杳子の部屋


[11] 朝焼けの空に
詩人:杳子 [投票][編集]

朝焼けをたどる向こう岸
踏み外しまた明日になる
遠い記憶にうつつを抜かし
聞こえてくる声に日々を無駄にする

今夜の風は冷たく頬を掠めて
大地が氷りつくような満天の星空

最後の星が暁の色に薄れゆくとしても
決して薄れることのない惨めな過去

朝焼けをたどる向こう岸
踏み外しまた明日になる
温かい暖炉でうつつを抜かし
聞こえてくる声に今日も苛立つ

あなたはいつも平凡を嫌って
大地が燃え盛るように走り回る

最後の言葉が彩度を失ってゆくとしても
決して憧れを忘れることのない私がいる

雲はいつものんびりと
ただ空にあって私をなぐさめる
涙をいつも乾かすのは
冷たいこの夜の凍てつく風

朝焼けをたどる向こう岸
踏み外しまた明日になる
たといそうだとしても
まだ立ち上がれるのは
あなたが笑うことを止めないから
あなたが生き抜くことを止めないから

2012/12/13 (Thu)

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