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あかつきの部屋


[311] Treasure
詩人:あかつき [投票][得票][編集]


薄暗い夜明け
何も見えやしない
全部放り出して
逃げてしまおう?

信念も仕事も一切合財
かけがえのない家族さえ

何処か遠くに行こう
独りでひっそり……





部屋の隅で埃にまみれた
アルバムのページ、風でヒラリ
赤い目を擦り涙ぐみながら
見つめていたら、涙がポロリ

何も無いはずなのに胸が熱いよ

刻まれているまぎれもない足跡
そこには確かに
幸せという日々があった

数えきれない思い出とほほ笑み
暗い夜明けを
優しく照らしてくれている



何も見えない日々の中に
確かにあった

かけがえのない宝物
確かにあった

2010/12/10 (Fri)

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