薄暗い夜明け
何も見えやしない
全部放り出して
逃げてしまおう?
信念も仕事も一切合財
かけがえのない家族さえ
何処か遠くに行こう
独りでひっそり……
部屋の隅で埃にまみれた
アルバムのページ、風でヒラリ
赤い目を擦り涙ぐみながら
見つめていたら、涙がポロリ
何も無いはずなのに胸が熱いよ
刻まれているまぎれもない足跡
そこには確かに
幸せという日々があった
数えきれない思い出とほほ笑み
暗い夜明けを
優しく照らしてくれている
何も見えない日々の中に
確かにあった
かけがえのない宝物
確かにあった
2010/12/10 (Fri)