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遥 カズナの部屋  〜 新着順表示 〜


[426] 労働
詩人:遥 カズナ [投票][編集]

喉が痛みを感じかけるような汚臭

トラックが病院から
洗濯物を持ち帰り
分別する

鶏舎や豚小屋に牛舎には
それぞれに独特の臭いがある

人の収容所も
きっとこんな臭いがたちこめて
しまうのだろう

糞や尿、血痕すらある
寝間着やらシーツ

文字にするのも憚れるもの
そうでないものとを
目視で分けていく

「底辺」か

寝ぼけてやいやしないか

そんな事なんて考えた事すらない
だろう御年配の社員の方に
色々と教えて貰いながら
作業を進める

一日働いて8000円

「感染症とか、恐くないですか」

「ここで働いてコロナの頃も含めて7年になるけど、何も無かったよ」

何の慰めにもならなかった

2026/02/28 (Sat)

[425] Poker
詩人:遥 カズナ [投票][編集]

顎下にあてた
指先の匂いを
確かめる

俯瞰だけに囚われないよう

目線の先が
泳がないように
どれだけ
考えあぐねようが

残りの寿命のように
積まれたチップ

いつか聴いた事がある

「考えもなしに、尋ねてはらない」と

切り札があるのかないのか

ウェイトレスがうろつく足音
携帯のバイブレーション
溶けて揺らぐグラスの氷

揃いすぎた手札が
指先から熱を奪っていく

2026/02/16 (Mon)

[424] まあ
詩人:遥 カズナ [投票][編集]

詩を書いている事を
忘れてしまうくらいに
詩を書いてみたい

それは
生きてきて
呼吸していて
水を飲んでみたり
人と話してみたり
笑ってみたり
泣いてみたり
その他に
文字にするのには
あまりに自分の弱さが
もどかしくつきまとうが
この
もどかしいを
解きほぐしてとか
いとわずより

書いてしまうのが
不自然になろうとも
文脈をそれようが
この
かまわずを
あたりまえにして
あたりまえになりたい

誰かの不本意であろうが
かまわず
理由なく
なりたいだけでいいから
きっと
そうなりたい

2026/02/01 (Sun)

[423] なごり
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天国に
いい人は
いるのかい

お金は
必要かい

君がいなくても
あんまり
もしもかわらないようなら
君が
そこにいる
必要もないだろ

帰って来ても
何も、かわらないよう
わからないように
そうお祈りしておくから

もう誰もいらないように

君が帰って来る日は
満天に羽毛が
本当は雪のように
降りしきるだろう
何もかもうそ、そう、うそ
うそまみれでいっぱい、いっぱいになって
まんべんなく
うそだらけになっていく
何もかもが駄目になって
分からなくなって
いらなくなる

いらなくならないものなんて
どこにもないのだろうとも

皆、空を見上げるだろうさ
どうしょうもない
どうしようもなさに
いくら見上げようが
しかたがないのに
天国を探して

無いのに

ごめんね、僕は
自分の書いたものが
嫌いなんだ

2026/01/29 (Thu)

[422] 現実
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頭が禿げてきて

嫁は
私の事を好きらしい

いや
そもそも顔で
私を愛して
くれていたわけでは
無かった、と言う事か

童顔だか
わりかし気に入っていた
顔なのだが
流石に禿げてきては
もう持ち主ですら
台無しの心持ちなのだが

それにしても
よくもまあ
好きでいてくれる

ああ、思うに
お互い様か

2026/01/24 (Sat)

[421] 
詩人:遥 カズナ [投票][編集]

好きな詩人がいる

彼が好きな理由を
書いてみたいと思ってみても
彼の良さが
そもそも
僕が語れるほどのものなら
好きになっては
いやしない

それでも書くとしたなら

まるで僕には彼の書くものは
雷のように映る

空を眺めるのも好きなのだけど

雷がし始めて
空を見上げてみても
どこでいつ起こるのか
なかなか見れやしない
いや
気がついた時にはもう
見終わっている、そんな
刹那を掬う稲妻
その煌めき

雷鳴がその後でゴロゴロとして

何が起こったのか僕には
書きとめられない






2026/01/17 (Sat)

[420] 嗅ぎ心地
詩人:遥 カズナ [投票][編集]

インクの匂いというのは
どうも好きでならない

最近は買わないけど
週間マンガ雑誌も
独特の匂いがした

中学の頃の同級生で

「週間ジャンプ」の
ページをバラバラにして
毎週のそれぞれの題目を
毎週分ため込んで
数年かけて
単行本みたいに、いや
六法全書くらいの厚みの
ぶ厚い単行本もどきにして
学校で見せてくれた同級生がいた

これが

とにかくどデカくて
なんなら色付きのページも
あったりして
読み応えが凄かった

読み終えると

指先にインクが真っ黒く残って
それか何ともまあ

良かった

漫画家志望だった彼は
看板屋になった

たまに会うのだけど
ペンキの匂いも、なんだか

好きだな

2026/01/03 (Sat)

[419] 鉄道
詩人:遥 カズナ [投票][編集]

汽笛の音は
聴いた事は無いけれど
心に残る
吹き替えの要らない
映画に映る
線路のレールのようなそれは
振り返れば
どこまでも残してきた
今までのようで

「旅情」と言う言葉がある

辿るのには
あまりに僕には勿体ないが
他に相応しい
すべすら分からないから

この手、この足
この顔、この心

蒸気機関が
真っ白な煙をあげる程に
ずかずかとやってきた
やりたいように
やってきた

「後悔」の対義語を探し求めるように

本当は
残ったものと
残らなかったものとの
違いが
分からなかった
ただ、それだけなのかもしれない

宮沢賢治の
「銀河鉄道の夜」は
ぜんぜん面白く無かった
そう言うと恥ずかしいようで
言えなかったが
これですっきりとした

もう少し先まで行けそうだ

きかんしゃの詩を
書きたかった訳では無いけれど

もしも旅をするのなら

乗ってみたいとは思う
本当の汽笛の音を
聴きながら

2026/01/12 (Mon)

[418] ついで
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優しく書いておくけれど
生きていくことは
争い事と、争い事
また争いごととの
とっくみあい

優しく書いておくけれど
とっくみあいは
どこかの誰かに
争いが好きな奴ら二
まかせて
おくといい

冷たく書いておくけれど
笑うといい
いや、そうでなくとも
どちらでもいい

声高に書いておくけれど
云々

2025/12/13 (Sat)

[417] 2次元的な話し
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文面みたいな
綺麗な話しが
嘘くさくて
嫌になる時がある

いや誰かを
攻めたい訳はない
たださ

ただ
もっともっと
確実な事はだけは
心底に側にあって
それらには
神様くらいにしか
どうにもならない
不快さがあって

でもやっぱり

お祈りするくらいの
謙遜さで
書いてみるのが
気持ちいい

嘘くさいだろとも

2025/11/22 (Sat)
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