| 詩人:遥 カズナ | [投票][編集] |
せつめい
からいどを
さがし
くみあげた
ひっち
はいく
野球
やりませんか
うんどうすると
かわきます
オーケストラの調弦
音は
文字なんかより
遥かに分かりやすい
球場にこだまする
打球音
みたいに
文字のられつは
小川の岸辺にしゃがみ込み
流れを
見つめるような
しらべ
だからかわいたころ
が
ちょうどいい
せつめいから
いたろうが
ここが
どこなのか
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鉄の皿に
ネジをばらっと放り込む
ジャラジャラっと
音が鳴る
寒くても
長袖のシャツは
仕事中
着たことがない
袖口が
汚れるから
春はもう
そこまで
春はもう
そこまで
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皿にこびりついた
食べ残しは
なかなか落ちない
深呼吸
あなたが家族の為に
食事を用意して
私が食器を洗い
片付ける
太陽と月が
代わる代わる
互いの意味を
探し合い
空を
拭いかえすように
朝、5時半に
私と子供達の
弁当を作る為に
枕元の
目覚まし時計が鳴る
共働き
夜、8時半頃
私は子供達と
自分の弁当箱を
洗い始める
よそゆきの言葉は
いらない
繰り返す
健やかな今日一日さえあれば
おはよう
いただきます
ごちそうさま
おやすみなさい
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新しい書き方があれば良いのに
ナメクジの
しっとりとした艶かしさ
どこか
の
この星
この
小さな
脳内
干潟で
翼を休める
渡り鳥
背後から
肩に掛かった
手は振り払い
なにか
唯一
理由があれば良いのに
屠殺場へ
運ばれていく
豚達
丸い回る
ジャングルジムを
思いっきり走り
誰かと
怖いくらい回し
どんどん加速して
もう手を離して
しまいたいくらい
何で、なんだとか
誰が、だとか考えられないくらい
遠心力で
体が外へと
振り回されて
握力が徐々に
耐え切れなくなっていく
冷や汗の滲む手のひらが
ついに鉄パイプを
滑り離す
楽しむために
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嫁が
嫁が息子の
手を引いて
保育園から
歩いて
帰ってくる
2LDKの
二階の
アパートの
バルコニーから
よちよち歩きの
息子の手を引く
嫁が
途中で抱っこされたいのか
泣き出して
座り込む息子を
しゃがんで
宥めながら
役場の前を通り過ぎ
私のもとへと
帰ってくる様子が
何年経とうが
今も
私を
奮い立たせている
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こうして
何も書けなかった
引き出しに忘れた
便箋のように
いいなずけ
大草原
大海原
僕は
苺味のアポロ
忘れられたいコリドー
ゲッターロボ
嘘はない
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埋もれていた
爪が掻く
まだみずみずしい土地
明日より新しい命
ほり下げて
下って
ゆきます
まだ
分からない
こと
ばかり
掻き捨てて
ばかり
いられなこと
ばかりばかり
この事
ばかり
引っ掻き捨てられないように
真っ黒い爪で
数限りない
いらないこと
私をいらない人が
とか考え無いように
また掻きます
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吠え面だよ
吠え面
かかされた
書こうとすると
縮こまって
しまう
白波のたつ
断崖の上に
灯台がつっ立っている
入口脇に
白く塗装を塗り重ねられた
分電盤の扉が
錆に負けそうになりながら
半開きになっている
あたりには
潮風に耐え続ける
岩肌とそれの
言い訳みたいに草原しかない
謝れば
心を込めた事になるのなら
どんなにか
楽だろうに
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明後日からしたら
今日は
良かった
巻き舌みたいな
喋り口で
腕っぷしも
そこそこ
昨日からしたら
明後日は
辛くて
ラジオの
周波数を
回しても回しても回しても
何がなんだか
今日からしたら
なにもかもが
しょうがないから
空を
見上げるしかない
それでも
真っ青な空って
やっぱり
いいよ
いいよ
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壊れた
オルゴールの
音色
苺か
梨
リズムが
微妙に
誰の正しいとも
違う
そんな正しさと
疎遠で
ありながら
より
誰の
清らかさに
でも
親しく
あろうと
するように
ずれていく
割れてしまった
木琴の音色のような
夕日に
置いてきぼりにされた
桃黄金色した
雲のように
書き手に
ペンを投げられた
まだ途中の
詩のように
ただただ
こうして
誰かに
寄り添いたがって
分からせたくて
互い違いでもいい
何にも無いのに
コーヒーの香りがする
新たな位置づけ