詩人:遥 カズナ | [投票][編集] |
恥ずかしくはない
どうやら私は
しゃっちょこばってる
本当の意味はしらない
とにかく
しゃっちょこばってる
このまま
いつまでもいつまでも
しゃっちょこばる
いつも
おいてきぼりにしてしまって
ごめんね
振り返れないのは
悪い癖だ
それでもとか
どうにもとか
とかとか
しゃっちょこばってる
発音の響きがいい
しゃっちょこばってる
本当の意味はしらない
詩人:遥 カズナ | [投票][編集] |
英語の歌詞の和訳が
ぜんぜん自分の考えていた訳と
違う事がある
馬鹿みたいかな
英語なんて
まったくわからないのに
メロディーに駆られ
馬鹿みたいかな
勝手な物語に
焦がれてしまって
詩人:遥 カズナ | [投票][編集] |
下着に穴が空いている
誰に見られるわけもない
よれよれ具合いが
ちょうどいいあんばい
色や音にある
濁りや半音階みたいな
中途半端か
むしろ意固地な
わかりにくさが
あっていいように
すこんとぬけ
ボウフラと同じでいい
それと同等以下で
なんぼのもんさ
毎日、毎回
浮き上がっては呼吸して
また潜る
仕事しては帰って、食べては眠り
また仕事
穴の空いたパンツ履いて
詩人:遥 カズナ | [投票][編集] |
わすれないで
いてください
めのないものに
太陽のひかりを
つたへられたなら
どんなにか
こころよいだろうか
みみのないものの
りかいしている
せいじゃくを
理解できたなら
また、しかり
つらく、とおく、さむく
あつく、せまく、さみしく
ちせつで、あいまいで、ごうまんで
ざんこくで、むふんべつで
いこじで、たんらくてきで
あてどなく、よるべなく
はしたなく、いわかんだらけで
とるにたらず、しわくちゃで
うすよごれ、けたたましく
ずうずうしく、はじしらずで
あてずぽうで、おちつきがなく
あまりにもひつこくて
ついに、ひざからくずれおち
うずくまっていたとしても
ふみにじられて
たまるものか
うれしさ
かなしさ
に
のしをつけ
はなびらや
しおをまいて
ふところにしまい
あたためながらの
旅
わすれないで
いてください
詩人:遥 カズナ | [投票][編集] |
骨に
僅かに肉が
こびりついている
死んでしまった
理由は
食べられた
もうすぐ臭くなる
一昨日、切り傷にした
バンドエイドを剥がしとると
白くふやけた指先は
まだ、鈍く痛みもあり
乾いてもいない傷口は
かまってやる
余裕もないと
視線すら感じる
卑屈さがある
「もう、いいよ」
なんて
言うじゃあなかった
誰が食べてしまったか
なんて
どうでもよくはないけれど
どうでもよくならないと
どうにもならなくなって
しまうから
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レジに並ぶ
老人が割り込むように私の背後に
並んでしまうと
「並んでんだよ」と
声がかかった
老人は丁重にあやまると
別のレジへと並んだ
それを見届けた目線を
声をかけた男へ向けると
私とは目を合わせようとは
しなかった
そうして
前を向き直し
見てみると
レジ打ちの女性が
打ち忘れた
小さな商品が
カゴの隅にのこされていて
「スミマセン」と、少し強く
会計を済ませるのを留めるように
声をかけ
手を商品へ差し向けると
何事も無かったように
彼女は
商品のバーコードをよみとり
買い物袋へと差し込んだ
会社では
ベテラン社員が退職して
パートだが
長らく勤めるおばちゃんが
朝から
周囲に人がいないのを見計らって
がなりちらしてくる
理由は、私の努力が足りない為に
まわりが迷惑している
との事だ
まあ、仲良しのイケメン社員が
人手不足で苦労しそうなのが
目に余ったのだろう
そういう事だ
こうして
書いてさえいれば
何かまたわかる事も
きっとあるだろう
詩人:遥 カズナ | [投票][編集] |
風に揺られる様は
百合には
よく似合う
風というのは
勝手気ままが
あたりまえで
だれの
不平や不満なんか
どこへどう出されようが
平気な顔も見せずに
蹴散らしてしまう
きっと風は
君の事を嫉妬していたんだよ
自分よりも勇ましく
嫋やかで
それでいて儚そうな
その様に
もう少し書こう
忘れぽくて
嫉妬深くって
泣き虫で
えくぼが
素敵だった
僕は風にでもなって
ついて
いきたかった
風にでもなって