詩人:高級スプーン | [投票][編集] |
この先を描くのが
彼しか居ないなら
終わらせるだけだ
柔らかなナーバスを
打ち消すには
消しゴムじゃ足りない
軽々しく叩き
心に刻む
気の抜けた闇ごと
彼女を葬っても
まだ足りない
きちんと
完成させてから
誰にも見せずに
持ち出して
その場を去るのは
誰にする
残された人々に
続きを描かせるよう
不透明な鬼達の
イマジネーションを
取り除く方向で
物語は始まる
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夢だと思ったら
牛丼屋だった
券売機で
愛が売っていた
大盛りにして
希望と夢を付けた
千円で
お釣りがきた
店員に
券を渡すと
出てきたのは
牛丼だった
お腹も空いていたし
仕方がないので
食べた
愛を2、3粒
夢は半分残した
お腹いっぱいだ
僕は満たされた
でも
朝になれば
また
どれでもいいから
享受しろ
お前を入れて
ボタンを一つ押す
出てきたものが
すべてだ
信じろ
思い込め
決め付けろ
曖昧な感覚は捨てろ
間違っていない
僕は正しい
間違っているのは
牛丼屋の方だ
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ノーメッセージ
ノーライフ
ノーノーノー
そんなのノー
伝えるな
綴るな
コトバを生むな
それでも
優しく
撫でてくれる
その手があるから
何も伝えない
何も綴らない
何もコトバを
もう望みなど
それでも
強く
守ってくれる
アナタが居るから
伝えたい
綴りたい
この気持ちを
コトバを生みたい
ノーノーノー
ノーノーノー
否定しない
中傷しない
攻撃しない
認めてくれる
与えてくれる
暖かく
包んでくれる
アナタの中で
私は
君にあるもの
僕にないもの
否定しかない
中傷しかない
攻撃しないと
ヤラレテシマウ
冴えない感性
巡り恵まれない
惰性と排他を
繰り返す
隔てられた壁の外
心底思う
ウラヤマシイが
ウラメシイに変わる
冷たい
死にたい
伝えてはいけない
綴ってはいけない
コトバを吐くな
内にある愛を
見てしまった
知ってしまった
一人きりじゃ
生めないもの
どれだけ似せても
埋まらないもの
歪な人形しか
俺がお前だったら
絶望の淵
その希望は
あまりにも
無謀で
伝わらない
聞こえない
このコトバ
届かないなら
あのさ
何も伝えない
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毎日を
毎日のように
繰り返す毎日が
毎日続く
変化に対して
応えているか
変わらずに
続けているか
否
毎日違う
毎日を過ごして
毎日を化かして
変わらない毎日を
演じる毎日の
連続の毎日
同じ日のない毎日
毎日伝えても
根も葉もない毎日
届かない毎日
だらだらと
更新する毎日は
古いタイプの毎日
だらだらと
行進する毎日は
後退ばかりの毎日
誰々と
交信する毎日は
繋がりのない毎日
毎日を続ける
続かない毎日
続きが毎日に
引き継がれない毎日
不毛の毎日
毎日を
反芻する毎日を
毎日変わらないで
毎日変われない僕が
毎日変えてみろ
続く毎日を
毎日を毎日を
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揺れる揺れる
ムラムラと
濡れる濡れる
ムラムラと
増える増える
ムラムラと
群れる群れる
ムラムラと
表現の違う
ムラムラに
理解されない
ムラムラに
掛け違えた
ムラムラに
間髪容れずに
ムラムラと
僕は脱がされる
ムラムラを
素顔が凶器
ムラムラムラムラ
ムラムラムラ
ムラムラムラ
ムラムラムラムラ
ムラムラムラ
イライラに替わり
ムラムラが
イライラに変わり
ムラムラが
取って代わって
ムラムラに
僕はムラムラ
君にムラムラ
僕はメラメラ
君にメラメラ
僕はムカムカ
君にムカムカ
羊になれず
鬼にもなれぬ
ムラムラム
ラムラムラ
ムラムラムラ
ムラムラの衝動で
爆発するのか
ムラムラを制御して
冷ややかになるのか
ムラムラを
消せなくて
僕は飛んでゆく
火のある場所へ
ムラムラムラ
ムラムラムラ
ムラムラムラムラ
ムラムラムラ
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あと一人分の
隙間があるのに
一人一人が
邪魔をして
救えなかった
命もあって
譲れなくても
もう少し
横に寄れないか
空けられない
考えもあるけど
繋がりを忘れずに
あなたが持つ隙間
手元にあって
あなたの意志で
使えるなら
埋める前に
前を見て
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泣いても
笑っても
この感情は
他人事
未来も
過去も
作り物の
絵空事
今を生きるのは
本物じゃない
喜びや
哀しみを
模倣しても
僕と呼ばれる
浮かんだ想いは
君にはなれない
真似事は続く
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君は光
輝いている
僕を知らない
思いが伝わる
どれだけ
思いを込めても
伝わらない
君が居ない
輝きを残して
僕が知る前に
消えていた
伝わる思いや
輝きさえも
いつか
消えてしまう
それでも
輝く君へ
解き放つ
これからも
残された
僕の光が
消えるまで
伝えられない
この思い
打ち明けるように
瞬いて