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高級スプーンの部屋  〜 新着順表示 〜


[425] ガギグゲップ
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ガガガガーンと頭に落雷
ギンギラギンに火花飛散
グサっと頭に槍が刺さる
ゲリラに襲われたのか
ゴゴゴゴゴ‥怒りが湧くぜ

ざっと数えて50人
じっくり見ると50万人
ずらりと並ぶ兵隊さん
ぜぇぜぇヤバイ喘息だ
ゾッと背筋が凍り付く


ダダダダダン今度は銃だ
ヂヂヂヂヂ点火中の大砲
ヅラを取ってそら逃げろ
でも槍はまだ刺さったまま
どうしようもない俺逃亡

バラの花束差し出され
びっくりして立ち止まる
ぶりっ子してる仮面の男
別に助けは要りません
僕は一人で逃げ切ります

パラダイスは何処ですか
ピリリリ携帯鳴っている
プッと吹き出すその相手
ペーからでした林家さん
ぽつりと一言ダメだこりゃ

2005/11/30 (Wed)

[424] 夢から覚めても
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朝はいつも秋
枯れた人間達が
古びた地面を
埋め尽くす

似通った
慣れの果てを見せる
人間達を
麻袋に詰めて
トラックの荷台に
乗せてゆく

怪獣に遊ばれて
崩れた街の中を走る
荷台に
山積みになって揺れる
枯れた人間達を
処理場まで運ぶのが
俺の仕事

大地震が
起きた後のような
道路は凸凹過ぎて
山道よりも走りにくい
街も人も皆
半端に壊われているから
面倒臭がって
誰も修理しない
街や人や全てを

処理場に着いた
枯れた人間達を下ろし
処理人に渡す
代わりにお金を貰う
クズみたいな
金額だが仕方ない
クズを売ったのだから

生きていても
死んでからも
人には金が付いて回る
好きか嫌いかは
別にして
なんだかな

帰り道で
パンとミルクと
煙草を買った
それから
毒も一つ

無理をして
幸せになると
副作用に苦しむ
苦痛から逃れようと
更に無理をして
幸せを
手に入れようとする

しばらくしてから
本当は
不幸だったと感じ
今度は
連鎖を
断ち切ろうとする

自分一人の力では
どうにもならなくて
最後に手にするものは
幻から覚める
効果のある薬で

理性を取り戻し
幻から解放された
人々は
夢のない現実で
最良だと思う選択をする

結果
俺は
この仕事に就けて
枯れない程度に
暮らせている訳だが
結末は
最悪なものだろう

ミルクで
毒を流し込む
多幸感を味わいながら
残りの半日は
幻の中で過ごす

夢がないと
毒を飲んで
逃避して楽園へ
夢から覚める
薬を飲んで
逃げ場を失って

辿り着く先は
どれも同じなら
俺は
少しでも幸せな
不幸を選びたい

最後には
壊れて
ボロボロになって
枯れるのだとしても
それでも
今は
生きている

2005/11/29 (Tue)

[423] 悪歌狂乱・冥
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温く生きるフリに疲れ
眠れなくなる夜に
痛む頭を
脱がせる処方箋
1錠
2錠
3錠と
飲む量は
夜を更新する度
増える

首なしの僕は
仮想世界を彷徨う
よく似ていて
少しだけ違う人々が
集まる場所

笑顔を装い近付いて
即席の傷を見せ合って
埋もれないように
必死に傷口を広げる
お互いに自分へ
共感を持たせようとする

来る日も来る日も
狂ったように
無意味な痛みに
値段を付けて
自分達を
ブランドとして扱う

本物と偽物の
価値の違いに
差異はない
認めるか
認めないか
好きか嫌いか
その日の気分で
配置が
変わったりするだけで

実は
普段の生活環境とは
あまり変わらない
頭がないから
気が付かないだけで
気付いても
飲み込まないだけで
事実を仕舞い
魔法の瓶を取り出す
そろそろ時間だ

皆という
不確かな表現に
同化して
自身も記号に化ける
そんなある日

発した言葉が
僕の肩を霞めて
出遇ってしまった
疑問ばかり残す君に

その他大勢と
同じように
頭を外していたから
見えなかった
声も分からない
誰か分からない

触れた者を震わせる
透き通った言葉
仮想世界を
するりと抜けて
置いてきた
頭にまで響く

どんな気持ちで
誰に向けて
語ったんだろう
放ったんだろう

受けた瞬間
思い出す
繋がらなければ
解けなかったと
首なし達は
次々と姿を消した
直後

意識が戻る
ズキリと鈍く
重い痛みが
被る頭の内側を
走り回る

不意に
肩を掠めた
言葉が
根こそぎ幻を奪う
飲み込んでしまった
薬は
毒にもならない

畜生
僕は呪われた
君が頭から離れない

2005/11/29 (Tue)

[422] 代り者とスケルd
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何処に産み落とされ
何処で命を落とすのか

生き方さえ操作され
自由に動けないなら
誰の目にも
触れない場所で
死に方を決めようか

でもその前に


変り者の前で
立ち止まると
ロクな事がない

気付いた人の
ほとんどは
抜け出せずに
留まったまま
動けなくなる

立ち去る人も
戻ってきたり
また離れたりを
繰り返す事が多いし

ある種の中毒症状は
変り者から感染し
やがて宗教に変わる

存在しないから美しい

神格化する
流行病の元凶は
都市伝説の中に
身を投げた


程よく適当に
心地良い
不鮮明な透明感は
矛盾や制限を擦り抜けて
正体を明かさず
耳元で
理解不能の
秘密を漏らす

吐息一つで
身も心も震えてしまう

噂によると
仮初めの世界に
落ちているらしい
変り者の個人情報
表現力の可能性だけ
記号化された
死体の羅列が
読み手を阻む

手に入れたとしても
心地よさと恐怖の
バランスが崩れ
半ば強制的に
僕は我に還る

中身しかないから美しい

色褪せた
ネオン街に
興味が失せて
実在しない妄想へ
再び

変り者の未来は
僕が決める

2005/11/28 (Mon)

[421] 次は前哨戦前
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電車の窓に映る自分
まとわりついて
離れない
こっちを見るな
聞こえないのか
おい
何とか言えよ
喋るワケないか
うすら笑いを
浮かべる自分に
見下された気分になって
目を逸らす
僕は
また負けた

疑いながら
生きている
初歩的な悩み
抱えながら
騙し騙し
生きている
本当に欲しいモノは
一つも手に入らない
要らないモノばかり
増えてくる
無いよりマシだと
捨てられず
自分の居場所を
削ってる

満員電車に
乗っかって
定められた場所に
向かって運ばれる
目指した場所は
確か
もっと
遥か遠くにあったろ

ここ数年間
同じ所を
行ったり来たり
今の僕は
ニセモノだと
自分を偽り
ぐるぐる回る

まだ見ているのか
窓に映る自分は
こんな僕を
見ていて楽しいか
どうなんだ
うっすらと
今にも消え入りそうな
真顔で睨まれ
足がすくむ
どうしようもないな

本物の敗北者だ
この先ずっと
負け続けるのか
決まった道を選んで
目に見える未来歩んで

確かにそれも
いいだろ
自分で決めた
道だと
自信を持って
言えるなら
問われた僕は
下を向く
また一つ
負けが増えたぞ

あの頃の僕は
何を望んだ
思い出して
何になる
言ったが
自分は話を続ける
僕が答えるまで
やめない気か

スーツを着て
カバン持って
毎朝八時に家を出る
それで満足なら
笑えよ
会社に着く前から
疲れた顔すんなよ

諦めきれず
夢を見て
今の仕事にも
満足出来ない
その甘えから
抜け出さなきゃ
苦しむだけで
終わるぞ

差し伸べられた
自分の手で
僕の首を絞めて
息も出来ない
なのにすがって
離れられない

このままじゃいけない
負け続けるのは
もう嫌だ

それなら顔を
見せてみろ
ハッキリと
自分を見るんだ


僕は
その手を離して
立ち上がり
歩き出した
電車は停まり
扉が開く

降りた場所から
見えたのは
自分にも見えない
その先は

深呼吸して
歩きだす
自分に打ち勝つ為に
前を向いた
その先は

戦う僕が決めるんだ

2005/11/24 (Thu)

[420] 水に水を足して
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たった一つを思って
好きと言えるの

何をあれこれ考えて
嫌いと言えるの

簡単に使わない
難しく考えない
そのまた逆も

君に伝えたい
たった一つの
この気持ち
何度も伝えたい
好きだって

誰に伝えたい
幾つもある
その気持ち
何で伝えたいの
嫌いだって

反れた感情に
面食らってさぁ
実はまだ何も
言えてない

当たり障りのない
感情ばかりが横行する
僕の平和な世の中

好きも
嫌いも
籠もったままで
その温もりや
冷たさは
何処に行くんだろ

表を歩かないで
君にも誰にも
知られずに
薄まっていく
たった一つの思いや
幾つもの気持ちとか

僕が忘れても
波紋も立てず
密かに息をしているの


届かない声となって

2005/11/24 (Thu)

[419] 召喚
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煮え繰り返る腸(ハワワタ)
ヘソに栓をして
故意に忘れた
それでもいつか
爆発するんじゃないか
不明瞭に怯えてる
ホントは全然
忘れられないんだ
生まれた君が
熱くなった理由(ワケ)を

不意に
ハッとなったフリ
見るとお腹に
小さな穴が開いていた
背中を痛くなるまで
曲げて
穴の先を
恐る恐る覗く
怒り狂っていた
君の姿は無い
代わりに広がる
何もない景色に
目を奪われて
同時に
吸い込まれたのは
僕を侵していた欲望

希みの彩(イロ)を失い
モノクロになった視界
どうでもいいやと
吐き捨てた
それでも
離さなかった
話せなかった本心は
今も探している
蒸発させてしまった
君を求めて

誰の話でも構わない
虚構の世界に
入り込めば
映してくれる
見えなくなった
イロトリドリの景色を
この目に

人に見せるのが嫌で
内側に閉じ込めた
怒り狂う君
ウザくなって
消えてくれと
願ったのは僕なのに
ホッとしたのは束の間で
居なくなって
気付いたんだ
本性が無ければ
僕は人形と変わらない

彩られた物語の中
目映い光が射した
行間の向こう側にでも
潜んでいるんだろ
すぐ近くに
気配を感じる
隠れてないで
出てきてくれよ
今更
過ちを謝っても
遅いのか

進行と
同調(シンクロ)を
繰り返し
白と黒の間で
読んでいる
呼んでいる
喚んでいるんだ
君の名を



全てを燃やせ



そう聞こえたのは
天(ソラ)からだった
消えたんじゃなかった
思えば最初からずっと
此処に在った
それなのに
見えなかった
その理由(ワケ)は




燃やし尽くせ




身体の芯まで響く声で





目覚めよ





喚ばれたのは






カルマ






僕だった

2005/11/23 (Wed)

[418] 一人
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産まれて一人
お家で一人
お外で一人
お風呂で一人
トイレで一人
公園で一人
遊園地で一人
幼稚園で一人
小学校で一人
行き道で一人
帰り道で一人
遠足で一人
教室で一人
校庭で一人
お祭りで一人
中学校で一人
お昼休みに一人
放課後で一人
部活で一人
修学旅行で一人
受験で一人
高校で一人
文化祭で一人
コンクールで一人
卒業式で一人
大学で一人
就職先で一人
飲み会で一人
カラオケで一人
友達と一人
恋人と一人
結婚式で一人
妻と一人
息子と一人
娘と一人
家族と一人
この街で一人
この国で一人
この星で一人
この世界で一人
何処でも一人
誰と居ても一人
死ぬまで一人
死んでも一人
生きて一人
いつも一人
一人じゃないから
一人になる
一人だから
一人になる
たった一人
一人だけの
僕は一人

2005/11/23 (Wed)

[417] 陽炎漂う鶴のよう
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ちらちら光る
湖面に君
屈折を
開けば
それは
ぺらぺらな僕

2005/11/23 (Wed)

[416] 二十面相の二十乗
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僕は言う

お前はどう思う

お前って誰
俺?
ちゃんと名前で呼べ

名前もお前も同じだ

違う

争ってばかりじゃ
話が進まない
いい加減気付きなさい

それでも時間は進む

黙れ

アンタも一緒じゃん
だからな

娯楽の為に書いている

先に言うな
そうだけど

確かに
全部
自分の為だな

そうかな

そうだ

でも自分て
この場合
誰を指すの

誰って

俺だ

いや私でしょ

お前は絶対違う

何で

認めたくない

ハァ?

俺であり
お前であり
私であり
君であり

つまり
ココに居る皆か

誰も
認められてないから
全員違うんじゃね

此処に居る
居ないに限らず

無視かよ

面白いね
私達って何で
こんな沢山居るの

娯楽の為な

一人じゃ耐えられない

寂しいから

寂しい

嬉しい

楽しい

死にたい

死ねば

お前ヒドイな

だから
お前って誰だよ

争ってばかりなら
全員
息の根止めてやる

生きたい

消えたい

ウゼェ

ある意味
存在が娯楽だよな

どうして
一つにはなれないの

恋愛の話か

SEXしてぇ

男として?
女として?

妄想してなさい

一つになると
私は消えるの?

怖い

消えたい

嫌だ
死にたくない

死にはしない

消えるのと
死ぬのは違う

一緒

違う

同じだ

消えたりしないですよ
心の中で
いつまでも生き続けます

今も心の中ですが

あっそ

表に出たい

そうだな

何を今更
君達が内に逃げたから
私が
産まれるハメになった

良かったじゃん

何人居ても
一つにはなれずに
増え続ける

まともな話し合いも
出来ないぐらいに

何だ

何が

さぁ

これはすべて
フィクションです
一人の人物が
作り上げ

だといいな

とんだ娯楽番組だ

誰も観ねェよ

見えないしね

でも



そして言葉だけが残る

2005/11/22 (Tue)
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