詩人:高級スプーン | [投票][編集] |
いつだって
キッカケは単純で
たまたま同じ場所に
集まっただけの僕ら
興奮しっ放し
不安と感動入り交じる
出会いに発情するお年頃
何かやらかしたくて
ウズウズしてる
青い青い
春の桜並木を突き抜けて
僕ら
どこに行く?
教えてくれっつったって
そんなの誰にも
分かんないよ!!
どうせなら
デッカイ事をやろうと
無知なまま
全速力で駆け出した
成功と過ちと
幸せと後悔は紙一重
ゴールに辿り着くまでに
僕はいくつ
大切を傷つけた?
ヒザ小僧は赤い涙を流す
それは輝かなくて
誇れるものじゃなくて
汚い許せないものに変わる
意味も目的も見失って
静かな場所へと消えた
理由になっていなくても
どんな人生が
素晴らしいか
まぶたを閉じて反省し
深呼吸したら
目を開けて
そこには新しい朝が
そうはいかないか
もう
どうやったって
無理だろう?
途中で勝手に諦めてお前
自分じゃなけりゃ
殴ってやった
自分だから
死にたくなった
僕の知ってる神様は
可能性について
うまく答えられない
いつもしどろもどろ
みんな経験が足りないんだ
まだまだまだまだ
まだまだ青い
このオシリも人生も
お前や僕の
取り柄はひとつ
生きていること
いつか死ぬから
今は生きろ
なぁバカ野郎
もっと馬鹿やろう?
思わずサブい
ダジャレを踏んだ
笑えよ
ちょっとくらいは
お前に響け
何かやらかしたくて
ウズウズしてる
青い青い
春の桜並木を突き抜けて
僕ら
どこに行く?
答えてくれっつったって
そんなの誰にも
分かんないよ!!
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さっき買ったマッチ
箱から一本取り出して
月のない夜に
明かりをと
風が強く吹いて
火はすぐに消える
かすかなぬくもりは
足早に
手を繋いで
頭をなでて
そっと抱きしめて
キスをして
なんて
前にも言ったっけ
ねぇ
聞いてる?
心が冷えるの
お願い
少しでいいから
そばにいて
愛がないなら
言葉だけでも
家の中では
ハッピーエンド
皆で楽しむ
ドラマが終わり
枠の外には
いくら待っても
触れられない
火の中に映る
望みのように
人知れず心なく
消えていくのは
隣の部屋では
あなたが眠る
曲が終わっても
起きている人は
どこまでも悩み
時間は過ぎ
月のない夜に
伸びる影は
とても冷えているが
そのままで
一箱じゃ足りないか
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胃も肺も皆無
肝臓も腎臓も心臓も
肝心な器官みな皆無
どういう機関か判らない
透明な四角柱
人一人入る大きさ
その中にある
空洞
見て見てと
見て見て見てと
光るから
診てみたら間抜けの空
看てみたら
そこで目が覚めた
やれ触手が生えたとか
やれ機械化されたとか
よくある後味の悪い夢
起きたら元通り
空っぽなのは頭だけ
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スーツのまま寝転がり
フローリングの床の溝
長く伸びた爪を挿し
蓄まった埃を掻き出した
準備だけを繰り返す
時間は迫る
其処まで来ている
置かれた鞄も白くなる
過ちを一度
人生に一度
犯してしまえば終わりだと
馬鹿を言ったら
叱ってくれるか
弱る意識
少し寒いので
布団か何か掛けてほしい
遁れる術はまだあるか
罠もないのに動かぬ鼠
噛むのは長く伸びた爪
床に転がる埃と共に
日が暮れるのを
待っている
カナカナカナカナ
カナカナカナカナ
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それは朝
曇りの日
薄暗い路地
うつむき加減で
歩いていると
視界に入った
それからのハト
公には表せない不安が
胸に迫る時も
光は耿々と
心
照らすだけだし
こぼれそうな
愚痴や苦悩
なんとか抑えて
頭の中へ押し戻す
よく分からないを
信仰する
あなたの
優しい笑顔が怖い
巻いてくれた
バンソウコウ
少しキツくて
痛いんだけど
後ろ手に
ペンを持たせて
描いた背景
少し見て
スグに目を逸らす
嘆息して
やっぱりかって思う
いい意味での裏切り
など感じさせない
グチャグチャ
放置していたら
誰が掃除をしてくれる
誘われても
その気になるな
寂しくなった時
頼るのは物だけ
雰囲気だけで繋がって
サヨナラをしたら
いつも一人
仕方ないよ
他に方法はないと諦めて
申し訳なさそうに断って
通い慣れた道ばかり
選んで歩く
利用されても
文句を言うだけ
手立てはないって何も
考えてないんだろ実際
特殊な関係も
長くは続かない
先行きが怪しくなって
いつかは終わりを迎える
暗示はやがて
平穏を呼び
思い出して泣いても
巻き戻せない
何事もなく平和だ
意味もなく順調だ
幸せに生きて
息を引き取る
それはそれは
素晴らしい時間でした
自嘲気味に
現状は語る
思うのは勝手だ
理想だって掲げろ
理屈だって述べろ
ここでなら平気
死角から叫ぶだけなら
事故は起きない
馬鹿なのに
空を飛ぶから
無知なのに
外を歩くから
ぶつけられて曝け出す
自己責任の筈なのに
後片付けは他人任せ
そんな姿は
見たくなかった
出会わなければ
悩まなかった
あっ
もうこんな時間
そこまで進んで
気が付いた
寝呆け眼
スーツに鞄
家を出てから
数メートルの場所で
迂闊にも
触れてしまった
これからのヒト
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下北沢について
理解するのは
五年後のきっと
今日あたり
どんな場所かも
知らないが
パリに劣らぬ
ジェンヌな街なんだろう
やたらと
鼻と足の長い
オシャレな
お兄お姉が闊歩する
家族が急に
ググッと増える
情にも熱い街なんだろう
下北沢の唄ばかり
流れるこの街もたぶん
もう下北沢なんだろう
明日か明後日には
日本は下北沢と呼ばれ
外国でも
フジヤーマ!
シースー!
ハラキーリ!
ゲイシャガールズ!
シモキータザーワ!とか
言われちゃうんだろう
ラーメンズが
夢の中でそう
歌ってたから
俺の名前は下北沢
俺の名字も下北沢
合わせて下北沢下北沢
日本全国下北沢下北沢
上はないのか下北沢
上上下下左右左右
そして
シモキータザーワ!
下北沢について
理解するのは
五年後のきっと
今日あたり
憧れの街下北沢
夢のまた夢下北沢
幻の街下北沢
ひょっとして
日本にないの?下北沢
通天閣からは
見えないぜ下北沢
ららら〜
シモキータザーワ!
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出会ったその時
順序を飛ばして
別れるシーンが
頭の中に流れたよ
悪いけど
付き合えないよ
つらい思いを
したくなくて逃げる僕
ワケが分からないと
首をひねるあの子
ダイヤモンドなみに
ふたりで固まった
いつまでも愛してるよ
未来と現在が
入りまじる告白
耳の遠い老婆のふりを
して逃げるあの子
100bを
3秒台で走る僕
スキップしながらね
大事なのは
手は腰にって所さ
いつだったか
映画館にハンニバルを
観に行ったよね
僕の妄想の話
隣を歩く僕を
ひたすら無視するあの子
テレてるのかい?
オデコをつつく僕
交番にカケ込もうと
するあの子
そうはさせない
とおせんぼ
かくれんぼ
さくらんぼ
それから
よこれんぼ
その先は未定
流行は追わずに
社会科の教師と
かけおちしたあの子
古典的なふしだらッコ
ウブだったのは
僕ひとり
メイデン&童貞の欠如
うしなったモノは
互いに大きい
得たものは
コレか
下校途中に見た
ロンドン橋から泥沼へ
落っこちるあの子を
焼ソバじゃない
未確認飛行物体の光で
あの子のココロごと
引き寄せたかった
思い通りに
叶わない現実も
教室の奴らも
大キライ
あの子のウィンクが合図
ちちくりあって
過ごす学園パラダイス
教室のドア側
前から3番目の席は
あの日から
空いているけれど
大好きだって
さけぶ僕
in保健体育
ぺらっぺらの
ションベン臭い僕
あの子によく似た
掛け布団を抱いて
泣いた
やっぱり
忘れられないって
結婚式に乱入
あの子には
僕しか居ない
必ず幸せにすると
リングを渡そうとしたら
真顔で避けられた
そう言えば
トイレで手を
洗わなかったな
大人の
エスカレーター使い
卒業式まで
待ったナシ
ふたりの愛は永遠だねと
ニヒルに笑う僕
振り向かないあの子
揺れる思い出の中
ゲロを吐く僕
立ちこめるニオイ
クラス中に伝わった
はじめて
あの子と目が合った
その後スグ
目をそらしたのは
両思いだったから
だよね
考えてるコトを
考え直せと
言われたよ
その先は未定
もう終わり