詩人:怜士 | [投票][編集] |
自我をつくる
僕を、
傷付けて
傷付けて
痛みで
その血で
僕を見る
繋がれて
引かれていた
鎖を
その先にいる
絶望を
食い千切る
僕はここにいた
殺したいくらい
愛されない
貴方を苛つかせるだけの
邪魔物として
その僕が傷付けた
この腕を見て
貴方は狂ったように…
その意味は?
何故ここまで間違った?
なにがいけなかったのか
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あなたのそばにいたい
僕だけのあなたに
2番めでいーよ
僕もあなたは1番にできない
でも僕だけに触ってほしい
その優しい手が
誰かを抱き締めて
そう思うと気が狂いそうだよ
もう怖くてあなたに触れられない
僕を要らないと言って
突き放されたら
僕は
生きていけない
もうあなたには近付けない…
痛くて
痛いから
心を踏み砕いて
とめてしまおう
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車輪に絡まる
引き千切れ
線路に散らばる
自分が見える
ホームの隙間から
奴が見ている
白い縞の真ん中で
青い鉄が顔に突っ込む
タイヤ
空
肩から暖かいものが
流れている
髪の間から
奴が見ていた
僕の体をいじり回す
白い大人達
僕は真っ赤になって
止まらない
暗い階段に
奴がしゃがんでいた
見たんでしょ?
私がどうやって死んだか
見て
わかって
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あれは僕が中学生の頃
パパが働いて
ママがうちにいる
君の家に行った日
君は自由に出入りできる可愛い部屋へ
お昼過ぎに僕を呼んだ
君のママがお昼をつくってくれて
僕は酷く居心地の悪い思いをした
君は歌って踊れる異性のアイドルを
その中でも真ん中に立てるような彼を
普通に好いていたから
僕はその健やかな笑顔が気色悪くて
どういう順番で読むべきか全く解らない、
少女漫画を眺めていた
あの時僕は知らなかったから
君の腕
体
その意味を
ただやわらかい髪が
やわらかいなぁって
思っていた
あれは僕が中学生の頃
あの時君がくれた
大切な思い出
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いくら謝っても
許さない
忘れるつもりはないから
あなたを傷付けた
自分の愚かさを
例えあなたが笑っても
その奥で痛む傷は消せないだろうから
もっとなにかできたはずなのに…
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今僕が右の袖に隠してる鋏で
君と僕の子を切り刻んだら
君はきっと悲しむね
今君が右の袖に隠してる鋏で
僕が僕を切り刻んでも
君はこの子を抱いて僕から離れてしまうだけだろう
君は僕を不必要
僕は君が必要
君に愛されたいなら僕は
僕を消す必要がある
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血まみれで冷たい二度と見たくなかったあなたが僕の腕を掴んで死ねって叫び続ける
大好きなはずなのにあなたから必死に逃げようと思って腕をはずそうとしたけどだめだった
でも間違ってないよ、僕が悪いんだよ
何度も考えたよ
僕が殺したんだ
大嫌いだよ
あなたに会いたいよ
もう嫌だ
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周りが 自分と
違い過ぎて
苛々しっ放しだった
気色悪いだけの会話に
我慢できなくなったことが
何度かある
思い出したくない、
つまんない日々
ある日 あなたは
僕の頭を抱いて
なんでそんなに怒るの
って 言って
僕を止めた
もしかしたら恥ずかしい
けど、羨ましかったのかもしれないと、
その時思った
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窓にうつった青い
空を見るふりをして
いつも隣にいた
あなたを見ていた
あなたはいつも
手帳にちいさい
友達の顔を並べてたり
お弁当のはんかちを
つるにしたり
財布にしたり
字のやたらちいさい
なにかの本を読んで
僕にしおりを渡してくれたりしていた
そういうふうに、ただ普通に、
そばにいてくれることがとても幸せだった
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怖くて
どうしようもなくて
左腕に
剃刀を引く
怖くて
どうしようもないから
これを
腕だとは思わないようにして
一気に引く
白い傷口から
真っ赤な血が
逃げていく
どこまでも
床を
袖を
汚して
その痛み以外消え
しぼんでいくような
幸福が
暖かくて
悲しくて