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緋子の部屋


[44] 変愛
詩人:緋子 [投票][得票][編集]

何をされようと、裏切られようと、
これっぽっちも痛くはない

どんな終末も、すりぬけていく。



好きじゃない。

ただそれだけに行き着いて、
ただそれだけに終わる

ありふれた言葉に、
ありふれた答えを返すだけ。

好きなんじゃなくて、
嫌われたくないだけ。

私の恋愛。


音のない、意味のない、
乾いた心臓を長い髪で覆い隠し
恥じらいに見えたなら笑顔で釘を打っておくよ

中身なんてないのに


跳び跳ねて、はにかんでみても
心は波打たない

その正体に気づくのは、いつも終わってから。


私は君という他人じゃなくなった他人に
どうせなら嫌わないでほしかっただけ

好きの本質も知らないで、貪ったつもりになろうとしてただけ


真面目に真正面に向き合うことができる愛を知りたかったけれど
掴むことができた時点できっとそれはニセモノなの。

2012/10/14 (Sun)

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