夜を照らす月は独り星々は遠くからみている闇夜に慰めとなる月を慰めるものは何処へひと時のやさしいものにすがってはいたけれどあなたが守っていたのはその手にある柔肌の感触わたしにくれたのは夜明けの残夢と置き去りの囁きあの抱かれた腕の甘さは蛍が運んだ蜜胸にしみて我を忘れることもできない誰にも気づかれない涙なら朝陽に溶かそうあの空の白い傷痕有明の月とともに
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