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亜子の部屋


[12] 有明の月
詩人:亜子 [投票][得票][編集]

夜を照らす月は
独り
星々は遠くからみている
闇夜に慰めとなる月を
慰めるものは何処へ

ひと時のやさしいものに
すがってはいたけれど

あなたが守っていたのは
その手にある柔肌の感触
わたしにくれたのは
夜明けの残夢と
置き去りの囁き

あの
抱かれた腕の
甘さは蛍が運んだ蜜
胸にしみて
我を忘れることもできない

誰にも気づかれない涙なら
朝陽に溶かそう
あの空の白い傷痕
有明の月とともに


2006/07/05 (Wed)

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