詩人:屡華 | [投票][編集] |
…この年、世界は酷かった。
行動に制限はなく 全て許可された
死ぬも生きるも勝手だった
毎日家に帰らない子供 やる気のない学校教師 コンビニから菓子パンを盗む少女 その少女を強姦しなぶり殺すコンビニ店員 そのコンビニ店員のアナルに汚い自身をつっ込む警官
自由で 天国で 地獄だった
何故、許されたのかと言えば
とうとう…
人間が太陽や水、自然のエネルギーを使い果たしてしまったんだ
学者が予想したより、ずっと早く。
ハムスター、小鳥、兎、猫などの小動物は既にとうの昔に息絶えていた
そして有毒ガスや汚染された空気を吸い、ボウフラが沸いている水を飲み、殆どカビだらけの食物を喰った者達は
未確認生命体へと変わり
人々を襲った。
此は全て人間の所為だ。
そう発表した学者達は 約2日後に全滅していた
恐らくその言葉に怒りを覚えた人間が 殺してしまったのだろう
僕は考えていたんだ
人間は勝手に生まれたわけではない
神が生んだのだ と。
神は初めからこの世界が滅ぶ事を予想していた……?
いや、
神は俺達のここまでの進化を見逃していたら
もう既に修正のできない所まできてしまった時に気づいたのなら
……
疲れた。
幾ら考えようが、
神が答えを出してくれる訳もないし
そもそも僕は神を信じてはいなかった
少しばかり 僕も狂っていた
薄く微笑み
窓を開けた
その先には
薄汚れた空
力ない太陽
咳込む空気
絶望の人間
……………
僕だって
、
汚い
疲れたと称し
考える事を諦めている
恨むべき対象を探し
泣き叫んでいる
。
僕の世界、全滅まで後数秒。
〜fin.