そうか―


私は昼の空を
見ていて


貴方は夜の空を
見ていたんだ


最初から
擦れ違ってたんだね

何かを諦めて
生きてきた

求める事を
忘れたカナリア

美しい声で
癒しを奏でて
君は泣いている

本当は
泣いている


求めてごらん
羽ばたいてごらん

世界は
君が思うより
遥かに広いから――

穹を仰いだら

貴方を

好きになった


うつ向いていたら

全てを

諦めそうになった


いつでも

穹を仰げる

自分でいよう――

見えてなかったな






この空も






貴方のことも――

呑み込んだ言葉

喉元で

まだ暴れている

吐き出せと

誰かが紐を引いた


羽をバタつかせて

足掻きながら

ささやかな

抵抗――


呑み込んだ言葉は

美味しくない魚

夢見る事を
許されないなら
屍でいましょう

どうか
涙を妨げないで
感傷的な宵闇は
夢喰いの住み家

色彩々の
捻れた過去は
いつしか
私を呑み込んで
行くでしょう


夢見る事を
思い出せないなら
木偶でいましょう

せめて
涙は覚えていたい
刹那的な緋穹は
夢喰いの寝所

色融々の
歪んだ未来は
いつしか――

プラス思考と

マイナス思考が

行ったり

来たり


恋愛って

体に悪いな…

一方通行のメール

まるで

片想いみたい


暫く

『未送信』で

いようかな―

白い息が告げる

空気の冷たさ


人肌恋しいから

貴方に

抱かれたいのか…

貴方が恋しいから

人肌を

求めるのか…


吐く息だけが

今の私を

温める―

虚ろな瞳で

穹を見れば

いつも曇り穹


もったいないよ

穹は

こんなに蒼いのに

それを

知らないなんて―