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猫の影の部屋  〜 投稿順表示 〜


[543] 逃げを打つ。
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逃げることを肯定してしまったら

もうここへは戻れなくなるだろうか

逃げることを否定してしまったら

もうこれ以上は進めなくなるだろうか


振り絞った声も虚空に消えて

空はそれでも底抜けに青い


ギュッと唇噛めば、血の滲む味

ペロリと舐めて、僕は決めた

2015/11/06 (Fri)

[544] つまらない人たち。
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嘘だとわかることも

本当だとわかることも

どちらも嫌いだ


はっきりとした瞬間

すべてが決まってしまうから

それはやっぱりつまらんことだ


いつもゆらゆら

いつもふらふら


風のように

生きていたい

2015/11/06 (Fri)

[545] いたずらきぶん。
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ファストフードを食べて、お酒を飲んで

いつもよりも遅くまで起きて夜空を見上げて

そうして少し悪い子供になった気分

そうして少しワガママになった気分

2016/04/13 (Wed)

[546] 漂流するものたち。
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僕たちは孤独であるがゆえに、孤独になりきれず、文脈の中をたゆたう一個の言葉である。主語になり、助詞になり、形容詞になり、述語になる。

そして世界は書物になる。

2016/05/11 (Wed)

[547] 優しくなりたい。
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優しくなりたい

だけどもう、これ以上は優しくなれない

僕はもう、十分優しくなってきた

時間も、手間も、思考も、なんなら感情だって

ぜんぶぜんぶぜんぶ、捧げてきたんだ

でも僕は

僕はまだ、優しくなりたい

これ以上、優しくなれなくても

まだ、優しくなりたい

2018/11/07 (Wed)
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