割れた鏡に映るのが罅割れた僕の心ならこの真新しい鏡が映すのは遠からず君の心なんだろうキレイゴトで塗り固められた君の君にとっての真実は僕の僕にとっての偽りで君の善意は僕にとっての偽善になる君の安らぎは僕の痛み。わかっていてそれでも微温湯に浸かっている僕は狡いポケットから水溜まりに飛び込んだ新しい鏡砕けて僕の足下に戯れた空と足下の月はいつもより眩しかった。
[前頁] [林檎飴の部屋] [次頁]