詩人:soul | [投票][編集] |
いつか見た情景は気付けば塗り潰されていたのです
曖昧なままほったらかした想いは忘れてしまって
進むべき場所など無い事を思い出しました
それでもまた
とりとめのない言葉を掬い上げて
恥ずかしげもなく歌を歌うのです
上澄んだ部分ばかりを見ていたら感情は薄れて
底に潜って行くと飲み込まれそうになるのです
煮えきらない決断はいつの間にか足枷になって
いつか見ていたい風景を思い出しました
そしてまた
日々に放り出された言葉を拾い上げて
恥ずかしげもなく歌を歌うのです
空気の振動を感じて
歌を歌うのです
とうに色褪せた言葉を拾い集めて
ありふれた日々のそれぞれを思い浮かべては
今日も揺らいで一日は落ちていくのです