ホーム > 詩人の部屋 > 高級スプーン似の部屋 > この部屋で、彼を見続けはや十年

高級スプーン似の部屋


[352] この部屋で、彼を見続けはや十年
詩人:高級スプーン似 [投票][編集]

十年前の一年目。


深く深く、昏い海の底へと打ち上げられた彼の意識は、白紙の部屋に不時着した。

額縁があれば、そこに絵を飾りたくなるのが本能か。

彼は考えるよりも先に筆を持ち、思いを注いで書きはじめた。

白紙の部屋で、己と対話をするかのように。

すらすらとはいかない。

けれど、確かな第一歩。





<P***1*Y***S:number=01>

2011/08/04 (Thu)

前頁] [高級スプーン似の部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -