詩人:夜深 | [投票][編集] |
君の声が聴きたくて
夜も眠れず
まだ起きてた月夜
綺麗な風だけがこの空に吹いて
いつまた君に 会えるのかなんて
わからない中で
ただ
君を感じていたい
眠れぬ海の底で
貝殻の首飾り 水泡のウイスキー
海草絡まるこの足から
生え変わった人魚の尾ひれ
海の風を身体に吸い込んで
水辺に浮かんだら
くらげたちがこの夏を
食べてしまう夢をみた
くらげたちが君までも
食らい尽くして 君が消えてしまわぬように
ねえ
この手離さないよ
どこ行くのも一緒にしようよ
私はさびしがりやなの
揺れる波間にさえずる
海の歌声
静かなメロディ 奏でられる小波
シオマネキが恋しがるのはこの夜の海風
君の心が聴きたくて
朝も目覚めず
まだ起きられない夜明け
綺麗な青だけがこの空に吹いて
いつまた君に 会えるのかなんて
わからない中で
ただ
一緒にいたいから
また会えたときは
微笑もうよ 二人で
砂浜に溶けるような陽射しが叩きつけるのも
もう最後かもしれない
夏は終わる
この出会いもいつか終わる
物語もきっと結末へ向かう
止めることなんてできない
君への気持ちも
繋がれた糸の物語だって
止めることなんてできない
砂浜に落ちていく
水色の涙
金色の月光
また会おうね、夏の夜空