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アイカの部屋


[169] 見たら君は…
詩人:アイカ [投票][編集]

この空は
またアタシを
からかって

その上にある陽をも
辱めて

黒い瞳の奥
茶色に
塗りたくられた
過去をみた

そこに
感情はなくて
そこには
体さえもなくて

アタシはまた
小さく汚れた町で
一人たたずむ

いつの間にか
下に傾いた頭を
元に戻せない

君の顔さえ
すぐに
思い出せない

寒くて
痛くて
今にも
死んでしまいそうだ

だらしなく
笑う口

もはや作るのには
慣れてしまった

みじん切りに
されたこの指

見たら君は
何と言うだろう

左手一本で
ぶら下がった体

見たら君は
何と言うだろう

2004/03/08 (Mon)

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