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哀華の部屋


[143] line 愛n
詩人:哀華 [投票][編集]

滞っていた熱
染み着いた青色を
泣きながら
振りほどいた腕

いい加減にしてよ

根拠も何も
最初から
ありはしないのだから

私が私じゃないなんて
誰が言ったの

役に立たない
非常階段の隙間から
逃げ遅れ
踏み外し
落ちたのは

急降下する
灰色の空気

澱んだ水の上に
叩きつけられた体

今更ながらに懺悔
あの子を
殺したのは私です

最後の瞬間
罪を認めたら
私は楽に
なれるだろうか

死んだような街で
夕日を虚ろに
掴んで描いていた

その指は初めから
冷えきっていた
それだけは
分かっていたから

好きなのは
朝のような響きだけ
全てじゃなかった
最初から
穴あきだらけの
服を着込んでたって
ただそれだけ

2005/03/20 (Sun)

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