闇はいつだって背中で甘く囁いてるただ貴方の世界はとても騒がしく目映い光に溢れているから、まだそれに気付いていないだけだろう光の射すところには必ず蔭があってなければそれは白い虚無だよ闇は木漏れ陽の落ちる木立の隙間の向こうこちらを窺いながらダンスをしてるんだ鈴虫の声が急に途絶えて窓から冷たい微風と共に滑り込んでくる彼らに気を許してはいけないよ虫はまたすぐに歌い出すのだから
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