詩人:番犬 | [投票][編集] |
俺の心には
二つの夢が
こびりついてる
毎日見る訳じゃないが
ふとした頃に
同じ夢を見るんだ
一つ目の夢は
雨は降ってない
夜の街角
星は出ておらず
高い高い場所で
月だけが輝いてる
薄暗い階段口で
人通りも無いその場所で
一人の女の子が泣いている
いつまでも
いつまでも
ずっと変わらず
泣き続けてるんだ
もう一つの風景
ただ白だけの
一面雪の世界
一軒の家
子供の頃の俺が
泣きながら
家の周りを
ぐるぐると歩いてる
他にはなにもない
家の窓からは
温かい光
しかし触れられない
子供の頃の俺が
思い出したように
玄関に走り寄って
開けようと試みる
しかし開かない
どこからか笑い声
耳を塞ぐ
また泣きながら
家の周りを
歩き続ける
そんな夢
理由は分からない
もう見飽きたくせに
何度も流れる夢だ