詩人:望月 ゆき | [投票][編集] |
もう二度と飛べません。
という ワッペンをつけたモノには
誰かの激励や
誰かのねぎらいや
ましてや なぐさめなどは
無用の長物だ
そうとわかっていて
声をかけることは
滅多にない
したがらない
しかし
そのワッペンが本物であると
どうやって見分けられよう
誰にも判断しかねる
誰にも証明しかねる
自分自身さえも
疑ってやまない
それだから 生きている
二度と飛び立てないモノも
最初から飛び立てないモノも
そうして 生きているのだ
ぼくは きっと
ペンギンにだって
思いきり 叫ぶ
飛べ 飛べ
飛べ 飛べ ペンギン