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望月 ゆきの部屋


[222] 水溜まり
詩人:望月 ゆき [投票][編集]

しゃがみこんでいたら
かたつむりが横切ったので
雨はどうして降るの?
と、問いかけてみた。

かたつむりは
にょきにょきとツノを出しただけで
何も言わずに
つるりと通り過ぎた。
目玉だったかもしれない


穴を掘っていたら
ミミズが落っこちてきたので
地球の真ん中には何があるの?
と、問いかけてみた。

ミミズは
ずぶずぶと顔を穴に突っ込み
奥へ奥へと潜ってしまった。
お尻だったかもしれない


悲しいとき泣いたり
嬉しいとき笑ったりするのは
なぜ?
と、問いかけてみた。

あいにく
目も口ももちあわせてないから
泣いたり笑ったりなんて
しないんでね。

と、アメーバは鼻を鳴らして
答えた。

2004/06/10 (Thu)

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