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#聖の部屋  〜 投稿順表示 〜


[1] 手錠
詩人:#聖 [投票][編集]

形無き君に
魅せられ捕らわれ
首の跡が帯びる朱
・・・欲しい

息を潜める君に
接吻られ貪られ
その声が促す熱
・・・もっと

涙を拭う君に
抱かれ揺られ
この傷を撫でる手
・・・欲しい

悦に歪む君に
破られ取られ
醜い肢を辿る指
・・・もっと

形無き君に
魅せられ捕らわれ
この想を支配する銀
・・・して

2008/07/14 (Mon)

[2] さようなら
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ただもう一度だけ

すれ違った君の香りに
声を欠けることはできず

悲しみが消えない時間が
ただ過ぎてく

ただもう一度だけ
あの日も今も
求めていたのはその笑顔
欲しかったのは君だけ

慣れてしまったその名前を
今は誰が呼ぶのだろう

すがっても戻れない時間に
ただ答えを

ただもう一度だけ
今もこれからも
求めていたのはその笑顔
愛したのは だけど

ただもう一度だけ
叶わないから
せめて君に
さようなら

2008/07/08 (Tue)

[3] 白い絶望
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少しずつ
染まっていく

一層
消えられたなら

覆い迫るそれに
何もできないまま

大切なものを
潰されていく

迫りくるそれが
私だけ避けていく

その恐怖

2008/07/08 (Tue)

[4] 詩人(仮題)
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例えば
醜い虫でもいい

叶えば
塞がないでほしい

眼に入れて
初めて意味を得る

耳を済ませて
初めて意義を成す

気がつけば
忘れ去られ

振り返れば
支えられて

闇を救う闇を

名を捨てて得たのは

私は命燃え尽きるまで
そんな人で在りたい

たったそれだけなのです

2008/07/20 (Sun)

[5] 夏君
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木漏れ日の中の背中
記憶の中で まだ
何時か 何時の日か
振り向いて欲しい どうか

まだ何処かで

木漏れ日の背中
記憶の中で まだ
何時も 何時の日も
振り向いてはくれない 現在も

木漏れ日の背中
記憶の中で まだ
誰にも 他の誰にも
振り向かないでほしい どうか

まだ何処かで

木漏れ日の背中
記憶の中に在れば
何時も 何時までも
歩んでいける 明日へ

「また何処かで」

振り向いてくれなくてもいい 明日へ

2008/08/08 (Fri)

[6] 八月
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あたしが
あなたを好きで

あなたが
あたしを嫌いで

あたしが
あなたを見て

あなたが
あたしを睨んで

あたしが
胸を痛めて

あなたが
胸を苛立させて

その度に
何度もこの身を刺すのだけど

あたしは
あなたが望むあたしにはなれなくて

あたしは
まだあなたが好きで

2008/08/17 (Sun)

[7] 三秒前
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衰えた老人を見たら
きっと地べたに降れさせるんだろう

小さな蟻を見たら
きっと地べたに踏みにじるんだろう

そして
巨大な壁からは
一目散に逃げるのだろう

その果てが見えないなら
私が見せてやるさ

他人の涙を
理解しようとしないこと

殺められる
呼吸と

生み出される
愚かさを

2008/09/04 (Thu)

[8] よる
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規則的な寝息や
時折する寝返り
寄ればしかめられる
端正すら

これほどまでに
遠いのか

触れられない
白い心の奥
壊れてしまうのは僕のほう
戻れないのは
ただ広かった幼き日の朝

女性的な香りや
時折洩れる声
寄れば赤子のような
首筋さえ

これほどまでに
遠いのか

映らない
その瞳の中の僕
消えてしまうのは僕のほう
閉じられているのは
ただ望んだ一つの朝

遠いのは
あなたに求められる
たった一つの朝

2008/09/08 (Mon)

[9] 足跡
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限り
進む時の音に
何を
想い日を見て

その
灰の眼の先は
かの
止まる夜のみを

止まらない時の音を
わからないのなら
わからないのなら

私の
私だけ幸福は
私が
私だけが知っている
ただそれでいい

2008/09/11 (Thu)

[10] 架空恋人
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貪るような接吻けも
優しすぎる温もりも
あなたは与えてくれるの

求めてる時の呼吸も
余裕がない指先も
私を熱くさせるの

長い髪が
落ちるのが良い
愁う横顔が
振り向かなくとも

あなたを決してない私
私を決して捨てないあなた

ねぇ
このまま溶け合いましょう

ねぇ
誰よりも愛してる

だって
あなたは私の中だけの
理想の人

2008/09/27 (Sat)
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