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くじらの部屋  〜 新着順表示 〜


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夏草ゆれる あの原っぱで
交わした約束 指切りげんまん



無邪気な声で 響くうたごえ


どんな未来も 立ち向かえる
そんな気がした あの幼き頃の


不安なんか蹴飛ばして
心の痛みにキスをして


絡まる小指
天に向かって放り投げた


『バイバイ』は
『じゃあまたね』の合言葉



『おやすみ』は
『おはよう』に繋ぐ合言葉




『ごめんね』『ありがとう』


君とならば
『アイシテル』の愛言葉








2013/07/05 (Fri)

[14] lose
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吸い込んだ灰色の雲から
吐き出した白い欠片は

冷やされた風を
避けるように
ヒラヒラと流れ

地上に舞い落ちるたび
僕の足元で消えてゆく


音もなく


「何かを得るために
ひとつ何かを失う」




僕は今まで
いくつのモノを手に入れて


いくつのモノを
無くしてきたんだろう?



「痛み」や「苦しみ」も

この雪みたいに 簡単に
溶けてしまえばいいのに




大切に抱えた宝箱は
大切であるほど


失なった時の痛みは大きい


そして

それを忘れることは

痛みを覚えることより
ずっと難しい



僕はこれまで

人生の分岐点に立ち
選択を繰り返してきた

一方の道を切り捨ててきた

そのたびに
選んだ方の道から


選ばなかった方の道を


切り捨てた方の道を




羨ましそうに眺めながら


憧れを抱きながら



後悔している


選んでしまった
退屈な日常を


味気ない日々を

気休め程度の
ガムシロップを
かき混ぜながら


飲み干している



得たものが色褪せても
失ったものが尊くても



それでも僕は


何かを手に入れるため
何かを無くしてく


埋没した幸せを
掘り起こすために


汚れてしまった手で
悲しみを拭き取りながら


痛みと引き換えに





「何かを得るために
ひとつ何かを失う」



もしこの世界から
「時間」が消えたとしたら


この愛は



無限に続くのかな





永遠になるのかな


2013/02/23 (Sat)

[13] flyby
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フェードアウトしてゆく雑音と

群青色に溶けてゆく雑念


静寂の音色の中で
瞼を閉じて身を委ねる



君は誰を想う?




山肌に雪をまとい
夜のとばりに
その白の輪郭を張り付ける


落とした視線の先

梺に散らばるイルミネーション
見下ろしながら


ビルの隙間を抜ける
ハイウェイが夜を登ってく


喧騒は遥か空の彼方へ
幻想はその先の宇宙へ



想いを馳せる


広げた羽に力を込めて
広がる空の星を頼りに


失敗して落っこちたら
笑ってよ

「バカだね」って


だから傍に居て欲しい




多くの過ちを繰り返してきたけど

今もまだ
安心して立っていられる

この場所が唯一の
僕の居場所なのかもしれない


昨日の自分に小さく
サンカクをつけた


この先もずっと
変わらないまま

取り敢えずの安堵と戯れる


それでも諦めたわけじゃない
もう一度走り出そうとしてる


ここから
いつの日か

飛びたくてウズウズしながら
いつだって視線は空を見てる


目印のない夜空へ


一寸先は闇でも
恐さを押し退けて



飛べるよ


きっと




「不安」という
雲を突き抜けて



「自信」という
助走をつけて


「自分らしさ」という
羽を広げて



今日も低空飛行で



君を探しにゆく

2013/02/22 (Fri)

[12] prism
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ため息色の空に
冷たい風がぶつかって
その痛みを僕は知る

たどり着いた雲が
今日とくっついて
独りきりを僕は知る


待ち合わせした雲の上

君の優しい呪文で
眠りにつけるならば

こびりついた嫌なコト
ぜんぶ忘れられるのに


白い雲はいつもと変わらず
風を受けて流れてゆくのに

僕の心のモヤモヤは
相変わらず重く湿ったまま
ここにとどまり続けてる


「何も失うものはない」
なんて強くなった気になって

「独りきりで生きていける」
そんな強気な態度示して


ぶつかった風が雨を落とし
びしょ濡れの「虚勢」は
手の中で泣いていた


誰かの優しさにすがることは
弱さなんかじゃないのに


哀しみを背負った影を
追いかけて歩き続ける


堪える強さばかり
身に付いてゆく


重い荷物を背負った後ろ姿
その瞳には何が映ってる?

子供みたいに
如雨露いっぱい水を溜めて
好きな所に虹を作った

君に届くように

今日の終わりは
見慣れた空の中へ消えていった


古ぼけた夢のまた夢
懐かしい雨の匂い

夢の中でさえ
傘も持たずに歩いてゆく


あの日とよく似た景色

水溜まりに映った逆さまの空に
丸く描いた虹を滑り降りて
飛び乗った列車は

膨らんだ雲を突き抜けて
月の裏側まで走ってゆく

月の光が導く先に見つけた希望
すべてを許してくれてるみたい


いつかまた出逢えるのかな?
出来損ないのこの物語の中で


なぜ人は愛に傷付いても
また愛を求めるのだろう


僕はこの空になりたいと願い

降りだした雨は君の温かい涙に
いつかなりたいと願った

描いた七色の虹を
その瞳に映しながら

2013/02/22 (Fri)

[11] blowin' in the wind
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木漏れ日を緩やかに揺らす
温かい風に紛れた季節は

遠い過去から近い未来へと
静かに吹き抜けてゆく

貴女が居なくなったあの日から
いくつもの白い季節が巡り

冷たい記憶と風は
温めようとする心と景色に
容赦なく吹きつける

あなたは今幸せでしょうか?

北風は水溜りをガラス色に変え
しかめ面だったあなたの表情を
より一層固くしながら

向かい風にも負けず
良き母として
愛を守っているのだと
想像しています

負けず嫌いな頑丈な性格は
相変わらずでしょうか

風の妖精が届けてくれた
あなたの“うわさ”に
あの時の「答え」が
見つかるんじゃないかって
そんな気がして期待したけれど

時の流れと共に色褪せた
答えなんてもう必要なくて
どうせなら色なんてなくなって
透明のガラス玉みたいに
無機質になってくれれば
ポケットの中で
忘れてしまえるのに

あなたはあなたの
答えを見つけましたか?

正しい道順を辿ってきた
その答えは風に吹かれて

たった一つの家族の
勇者にもなれず
剣を捨ててしまった僕は

闘い方も忘れてしまう程
長い歳月が流れてしまい

想いは今も公園の片隅で
渦を巻くつむじ風

出逢った頃は互いの
「同じところ」探してきたのに

気づけば互いの「違うところ」
探すようになっていて

その時に終わってたのかな
僕らは

鳥になって風にのって
今いる「ここ」から
空の向こうの「どこか」へ
原因は「ここ」にはないのに
「僕ら」にあったのに

それでも気休めになるなら
空の中で風に吹かれたい

明日の風もさらに勢いを増し
僕らの頭上を
吹き抜けてゆくだろう

配達されなかった
『答え』を抱えたまま

2013/02/21 (Thu)

[10] change
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地平線の彼方に闇が消えてゆく



僕らの夜明けに 
薄紫色の明日を連れてくる




未来という巨大な空に
時間という静かな風が流れ

不鮮明だった輪郭を現す





僕はまだ
昨日の月の裏側を歩きながら


足元を照らす
光の先を探してる




まだ覚えてる? あの約束




夕日と寄り道して歩いた
手を握り誓ったあの丘で




僕が最後に使った勇気




今でもこの胸に聞こえる






「不安」という契約書は
破り捨てたはずなのに




「変わらない」日常と
「変わりたい」自分と





わかってる



僕自身が変わらなければ




目の前の景色も
色褪せた水彩画


もう色は加えられない



道端で命を枯らした
名前も知らない花が

教えてくれた



儚さと力強さが
弱い心に染みる





正しさって?





使い方を忘れた「勇気」を
僕は今も握りしめたまま




出逢うには広すぎる
この空を見上げている




不安と恐れに
未知が襲いかかり


僕は後込みしてしまう


情けない自分





あの頃のようには
笑えなくなったけど



あの花のようには
咲けなくなったけど




精一杯強がって見せる



未来と繋がる音のする方へ
僕らは手探りで歩いてる 




まだ僅かに残っている
この勇気を振り絞りながら



「変わる」ために






「変える」ために


2013/02/15 (Fri)

[9] answer
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たどり着いた夕闇の中で
幼い木々がシルエットを揺らす

まだ帰らぬ青い鳥に
ほんの一握りの小さな夢を語る

届くならば
聞こえるならば

まだ君は生きている

涙が月を濡らして
ぼやけた表情見せたっけ

昨日の喧騒を忘れた
漂う静寂の交差点

信号機はひたむきに
僕らを正しい道へと

誰も見ていないから
ここでキスしよう

忘れられない苦い愛
甘い唇を求めて繋がる

ただひとつの正解は
僕もまだ生きていること

今僕が立っているこの場所は
安心は手に入れたけど
望んだ通りの景色かな?

躓かないように
歩いてきたつもりだけど

何度も転んで同じとこ擦りむく

そろそろ痛みにも慣れた
我慢して笑うことも増えた

それでいいのかな?

目を閉じてここを渡ろう

答えが変わるかもしれないから

信号が変わる前に
空の色が変わる前に

一瞬の幸せを掴むため
僕らは病む暇もなく

ただ走り続ける
高温で抜けるハイウェイ

手に入れたものは
すぐに色褪せるから

また次を探し求める

大切にしなきゃいけない
あの時知った温もりも

いつの間にか冷めてしまった

空腹を涙で満たす

曇り 時々 深呼吸
雨 のち 虹

両手の指で輪を作って
覗き込んだ未来に

答えが浮かんで見えたけど

両手が塞がって
触れられないもどかしさ

息を吹き掛けて掻き消した

何回目のfinal answer?

また答えは見つかる
まだ答えは見つかる

まだまだこれから

そんなこと考えながら
僕は煙草に火をつけた

気が済んだ青い鳥は
僕の夢を手みやげに

シルエットの向こうに
帰っていった

2013/02/11 (Mon)

[8] sense
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湖のほとり 湖面に映る
自分の姿 ぼやけた表情

涙混じりの空 疲れた昨日
笑ってる? 僕は

冬を背負った木々に
溜まった雫が

水面に輪をつくる
波が揺れ 僕も揺れた

空っぽの夢を
重そうに背負ったフリ

笑えない理由

本当は笑っているつもりだけど
表情はどこかぎこちない

手に持ったカバンの中に
行き場を無くした不安を
詰め込んで

果てのない空と
あてのない僕と

交互に見比べながら
風が吹くのを待った

混ざり合えば変わるかな

見つけられそうな明日に
見透かされていた今日が

立ち止まって振り返り
繋がった昨日のせいにする

意味なんてあるの?

僕は立ち上がり
石ころを蹴飛ばした

さっきよりも大きな波紋が
さっきよりも身近な明日を
笑い飛ばすように揺らした

何もしなくても時間は進むのに

明日までたどり着くのが精一杯で

責任の重さの分だけ
足跡が深くなったって

おぼつかない足どりでも
前に進まなきゃいけなくて

下り坂でも僕は歯を食いしばる


風に身を任せればいいのに

難しかったことが
出来るようになったけど

簡単だったことが
難しく思える 今の自分

不器用な心が情けなく震えた

空は淋しく色を変え
僕の心を濡らす

また降りだした雨は
湖面に映った景色に溶けた


「意味を与えるのは自分」


雨の音に紛れて聞こえた

その囁く声は
心に深く染み込んで

渇いてしまった僕の心を
静かに潤してゆく


「生きる意味」


それを探し続けるのが
人生なのかもしれない


答えの書いてない空を見上げ


僕は大きく息を吸った

 

2013/02/11 (Mon)

[7] reason
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憂鬱が広がる灰色の空に
打ち明けた昨日の失敗

ふわふわ空中を舞いながら

雪のような哀しみとなって

小さな音を跳ね返して
僕の足元に落ちた


降り積もった「臆病」に
誰かの足跡がつく


痛みを我慢することばかり
増えてゆくけれど


まだ
立ち止まることはできなくて


いっそう頑なな表情みたいに

踏み固められた道の上で
不器用にしか歩けない僕は
何度も転びそうになりながら

やっぱり空のせいにする

その不甲斐ない小さな心は
気温が下がったぶんだけ
かじかんで感覚をなくしてゆく

笑えるよね?きっとまた

「もう少し」を越えて見た景色

優しい雨を期待して
無理やり微笑んでみる

「精一杯」が
薄曇りにぶつかって

残りの「我慢」が
僕の頬を伝う

なるべく表情に嘘を張り付け

僕は笑いながら涙を使い果たした

ぼやけた白い絵の具は
僕が見ている風景に
静かにこぼれてゆく

その先が見たくて
身を乗り出した杭は
誰かの無情に打たれる

容赦なく

何が正解で何が不正解?

風に煽られ飛んでった
僕の勇気は窓の外

木の枝に引っ掛かって
今もまだ揺れてる

君の優しさに手を引かれ
どこまでが現実かわからない
この暗闇の中をさまよってる

まだ生きているのは
君を忘れられないから

もう一度君と出逢いたい

なんて馬鹿げてるけど

ささやかな期待が
今はとても温かい


「もしも」なんて
もうひとつの世界はいらない


理由も根拠も


ただ君と居たい
叶うならば


寒空に放り投げた「理屈」は


優しい雨に打たれながら


白の真ん中に
溶けて消えていった

2013/02/06 (Wed)

[6] borderline
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なるべく安全なラインの内側で

忙しさをぶつけ合いながら
狭く不安定な日常を歩く


孤独を欲しがるフリをして


あの日の優しさも
忘れたつもりで

今日も人々は
限られた枠の中を
夢中でさまよう

不覚にも 自ら隠した
本音に怯えながら

僕らは陽気にもなれずに


巻き戻せない時間を
後悔しながら

ただ無表情を装う
人たちとすれ違う

痛みに対して鈍くなってく

もう一度本気で泣きたくて
もう一度本気で笑いたくて

何度も「恋」を
繰り返すのかもしれない


忘れないように書きとめた
ポケットの中の手紙を
僕は渡しそびれたけど


振り出しから始める為には
それはもう必要なくて


大切にしなきゃいけない
この「想い」は

言わなきゃいけない
この「言葉」は

ちゃんと目を見て伝えなければ


耳に届いても
きっと心まで届かない

時に無神経な誰かの想いは
尖った鋭利な刃物となって
容赦なく僕らの
無防備な心に突き刺さる


だから耳を塞ぐ
傷つきたくないから?



他人との間にラインを引いて

得られる安心感は
安っぽいイミテーション



誰かの声も聞こえないフリ


わかってる

本当は



聞こえてる



それでも僕らは
片寄った世界で決めつけた
価値観で分類された
ボーダーラインの内側で

息を潜めて安心している



窓を開けて風を探した
目を開けて明日を探した


本当の幸せに逢いたいから
傷ついても守りたいから


僕は足元に引かれた
ボーダーラインを


めいっぱい助走をつけて



飛び越えた




2013/02/05 (Tue)
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