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[184016] ソレイユ
詩人:千波 一也 [投票][編集]


地に伏せながら
黒布は一身に熱を浴びている

欲するものは
明るみの向こうの
静寂な守り

守り、という信仰



容易くは脱ぎ捨てられぬ
軟らかな哀しみに
黒布は濡れている

知るべき言葉に
たぐり寄せられながら

黒布は濡れている



緑の匂いの濃い山林は
秩序の檻だ

畏敬のみが押し寄せる
法の中枢だ

監獄とも呼べるだろう




ソレイユは
自らを引き裂いた

奔放な彼の所作は
巧みに姿を整えながら
燃されるべきものを監視している

それゆえ愚かな沈黙は
なお織り重ねられ
地に伏せる



美しく在ろうとする
偽りたちの一切を
ソレイユは導く

起点と終点とが
交わるところの単一色へ
染めあげる


2014/02/14

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