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[188069] 青い波
詩人:どるとる [投票][編集]


夏の上昇気流に 乗っかってやって来る

あのむせかえるような長い長い坂道を

汗かきながら上る 君の背中が見える

ひまわりの咲く道をペダルを漕ぎながら行く

悲しみは もうしばらく 待たせたままで

僕はずっとさっきから風見鶏を眺めて
風が吹くのを待っている

夏は 呼ばなくてもそのうちやって来る

青い波に さらわれて
あの陽射しの足元へ

五月雨も ゾウの如雨露も 下手くそな絵日記の続きも

朝顔の観察も 後回しにした宿題も
今は思い出の中に光るしずく

夢のあとさきに 消えた 片っぽだけのサンダル

いつか抱いた淡い恋心と
線香花火の余韻

それはすべて 遠く揺れるカゲロウが魅せる蜃気楼。

2015/04/17

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