ホーム > 詩人の部屋 > 過去ログ > No.52000-52999 > No.52437「少年」

過去ログ  〜 過去ログ No.52437 の表示 〜


[52437] 少年
詩人:はちざえもん [投票][編集]

絡み合う糸があって
ほどく事も出来ず
諦める事も出来ず
壊す事しか出来ない


ノートの片隅
空白を埋める事も出来ず
ただ黒く塗り潰す


何となく手に取る消ゴム
頭のモヤを消す事も出来ず
机の上へ投げ捨てる


そこに固まりきらないものがあって
確かに焦りを感じていて
少しずつ締め付けられている


息苦しさを感じる青空の下
どこへ行こうとも、どこへも行かなくとも
自由に絞め殺される
教室の隅
転がる紙くず
誰も拾いはしないだろ?


行き交う人混みの中じゃ
俺の声は響かない

2005/10/17

前頁] [投票する] [次頁

- 詩人の部屋 -