ホーム > 詩人の部屋 > 過去ログ > No.53000-53999 > No.53723「話」

過去ログ  〜 過去ログ No.53723 の表示 〜


[53723] 
詩人:弘哉 [投票][編集]


喉につかえた言葉を
無理やりにでも吐き出して
伝えたいことはちゃんと言ったって思ってた
自己満足

ピストンみたいに
空気鉄砲みたいに
勢いつけただけの言葉には
全然伝える力はなかったんだ

勢いつけただけの言葉が
通り抜けるたび
細かい傷が出来て
いつか喉から通らなくなった

傷は伝わらなかった言葉でかたまって
伝えられないもどかしさでかたまって

吐き出せさえしなくなった言葉が
どうやって伝えられるのだろう
気付く前に
終わった話

2005/10/28

前頁] [投票する] [次頁

- 詩人の部屋 -