詩人:松尾 優月 | [投票][編集] |
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白過ぎる漆黒です
眠りへおいで
ほら、
見えなくなるはいつもの現実
眩しくあるので
眠りましょう。
かたち繕う生命の糸で
抱き合っていよう
それが優しくあれば素敵です
少しの隠し事もいらない
半分この、心と身体であるなら
(ねぇ、逢えるよね)
どんな場所だって撹拌されても
(手を繋いでいて)
心はひとつに溶けた水性絵の具で
名前を描いてあげるよ
**
君の先に髪に触れていきながら
含み潤しながら
感覚はそのままで素直だから
(だから、だから、)
涙を流してもいいんだよ
本当にいいんだよ
文字列無しのぬくもりが欲しい
夢ではない夢ではない
覚めないでください。
離さないでください。
苦しくある目覚めに。
(夢、でね、逢えたんだよ)
***
眩しく夏は素敵にあります
光の中で君は影ではなく、
光の中でさらに光る輝きであります。
君までの現実的距離
距離、距離。
(待っていてね。必ずだよ)
距離、距離。
(やくそくげんまん、ね)
夕焼け空がまた夜と話しをしています。
まあるいひとつの林檎飴。
****
孵。
そのさきの会話を
お互いの夢で
君の中の僕
僕の中の君
ひとつになる。
少女は
卵を抱く。