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きよたかの部屋  〜 新着順表示 〜


[16] そして僕はいずれ薄れて、
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そして僕は何を考えただろう。

そして僕は何を伝えたいと願うだろう。

そして僕は何をしたいと願うだろう。

そして僕は何を考えるだろう。

そして僕は何をするのだろう。

そして僕は何をすべきだろう。

そして僕は何を聞くだろう。

そして僕は言うだろう。

それはつまり最後の言葉になるだろう。

しかしそれはこの世の本質からはズレているのだろう。

そして僕はそれを理解しているのだろう。

しかし僕は言うだろう。

しかしこれらはすべて、憶測の話であるからして、それは確定事項にはなり得ないだろう。

しかし僕は言うだろう。

おそらくそれは、至極普通で、多くの人間は、すでに聞き飽きてしまっている言葉なんだろう。

しかし僕は言うだろう。

なぜならそれは、ありきたりで有りながら、最も大切な言葉であるから。

だから僕は言うだろう。

それはきっと誰に向ける訳ではなく、しかし、全く知りもしない相手に向ける訳でも無い言葉。


それはきっと始まりの言葉。

だから

終わりの言葉にもしよう。



「ありがとう。」

を。

2007/03/18 (Sun)

[15] 僕達は言葉に揺られて生きていく
詩人:きよたか [投票][編集]

言葉の大海原。
その真中心から少しずれた辺りに
小さな 小さな
心がおりました。

ゆりかごの様な小さな舟の中、柔らかい布で、大事に大事にくるまれて

その大海原に、ゆらゆら揺られておりました。

時に海は、母なる優しさでゆりかごを包み
時には、神のいたずらの如く荒れ狂いました。

私のゆりかごは、いくつもの波風を越え、いくつもの優しさに抱かれながら、未だにゆらゆらと揺られており、ですがそれは"私の頑張り"と言うよりは、ほとんどが惰性の様な物であったと思うのですが。

この広い大海原の中には、途中で波に飲まれてしまったゆりかごもいると言う事、そして、近頃はそれが多いと言う事を、風が教えてくれました。

かといって、私は何かをする訳でなく
しいて言うなれば、ただただ思考の森を迷走する事くらいなもので。

今日も特に荒れる様子のない海の上、私はいつか自分も、波に飲まれてしまうのだろうか?と
好奇心に少し似た、恐怖をゆりかごに乗せて

この広い広い大海を
座標上での話をするなれば

上へ

下へ

右へ

左へ

しかし、決してとどまる事は無く

ゆらゆら ゆらゆら

漂っている。

2007/03/17 (Sat)

[14] コ ト バ
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例えば

たった2文字が言えなかったり

たった5文字が出て来なかったり



ほんの3文字で傷付けたり

ほんの2文字で命を奪ったり


時には

普通な5文字で温かい気持ちになったり

普通な2文字で恋が始まったり


言わなくても分かったり

言わないと絶対に分からなかったり。



それでも、それだから。

僕たちは言葉に依存したり、吐き捨てて、また拾ったり

時には傷付け、傷付けられ

考えて、考えて、考えて

『何も言わなければ、誰も傷付かない』と思って、けれど、何も起こらないのが退屈で、窮屈で

だからまた、言葉を用いて
大きな後悔と小さな成長を重ねて


そして今、思う事は



"拙い言葉でいい
 温かい気持ちがいい"




ディスプレイ越しのあなたに今、この言葉が届く様にと。

2007/02/09 (Fri)

[13] 僕のためのあいうえお
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アリバイを崩して
一歩踏みよってみたら
うめき声が聞こえた。

営業スマイルの奥に潜む
おんなじような本当の顔。




感じない世界が疎ましい。

きっと僕もそんな顔して
くたくたになってるんだろう。

欠落した感覚が戻らない。

これはもう結構前からだけれど。

左脳だけがいつもやかましい。

情報が走り抜けて逝く

ストレスだけが立ち止まる。

せわしなく流れる時。

そんな日常が普通で。



楽しかった事は大事にしまってある。
小さな頃の話ばかりだけれど。

つまらない事は全てゴミ箱へ
手のひらはいつも次捨てる分で塞がれている。



何がしたくてこうなった?

人間捨てても良い。とさえ思った
ぬるま湯につかるのも悪くないかも知れない。とも



ねぇ?昔の僕?

伸ばした手に掴めない物なんてない。

はっきりと言える。

必要なのは諦めじゃない。

踏み外してもいい。

偏差値なんかじゃはかれない物
本当の自分を見つめてくれ。


まともな大人になれなかった僕のアドバイスだけれども。

耳だけこちらに向けてくれ。

難しい事は言ってない。

芽をつんでしまってからじゃ
もう、遅くなってしまうから。

2007/02/08 (Thu)

[12] イマジネーションの欠落
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色のない世界がそのままで過ぎていく日々。

忙しいようなそうでないような日常。

ためておくと破裂してしまうから、左から右へ流し出していく

多分、大事な事も同様に。



気付いてない訳じゃないんだ。

ただすべてが
まっ白か、まっ黒いから、良く分からないだけなんだ。



世界はいつからこんなにも単調になったんだろう。

ただそれでも。

掘り返すタイムカプセルの中はいつも、セピア色にきらめいているから。

2007/01/01 (Mon)

[11] ゆったりホリデイ
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意味もなく朝早くに目が覚めた。

特に用事も無いのにね。

テレビの占い、結果が悪かった今日は普通な日。



昼下がり、散歩がてらと外に出る。



目的地は無いのだけれどね。

ふと立ち寄ったレンタルビデオ屋、懐かしいアニメを見つけた。



たそがれ時、ビデオ片手に帰り道。



すれ違っていく景色に、会釈して。

今日はやっぱり普通な日だったね。と


夕飯時、買ってきたおつまみとお酒。

それらをちびちびやりながら、ビデオを見よう。

十何年振りかに見たアニメ、懐かしくて、おもしろくて、昔よりもっと好きになった。


気付けばまぶたも重たくて、時計の針も、見慣れない格好をしてしまってた。

ゆっくり流れるアニメにおやすみなさい。

今日はやっぱり少しだけ、良い日だったかもね。

2006/12/24 (Sun)

[10] 雪の季節
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またひとつ
寒さが強くなりました。

気付けばまた
このシーズンで
「もうあれから一年かぁ」のフレーズを
毎年飽きずに使ってしまう僕は
まだまだ幼いのでしょうか。

それから、雪が楽しみで
「北海道にいきたい」と
安易な発言をする君は
きっとまだまだ幼いのでしょうね。

いつか2人ともが
雪を鬱陶しく感じてしまう日は来るのでしょう。

だから今年はとりあえず

君と一緒に
雪を楽しみに、過ごしていこう。と

はいた白い息に、思いを乗せて。
少し曇った空を見上げた。






「今日、
  雪降るかな?」



「降ると
   いいね。」

2006/12/19 (Tue)

[9] 僕と絵描きのあいうえお
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朝目覚めても
今を感じられないんだ


『海が遠くで泣いてる』


絵描きがそれを描いてる
オリジナルな色彩で
彼にしか出せない青で
綺麗な綺麗な色で
繰り返し重ねて
決して手を抜かず
今晩も費やす


『最近寝不足だよ』
『白の絵の具不足だから』


すなわち君不足なんだ


『戦火は今日も赤をくれる

空は今日も青をくれる

大樹は今日も緑をくれる

蝶々は今日も黄をくれる

罪は今日も黒をくれる。』

『でも白だけが足りないよ?』


どうしても君だけが足りないんだ。


『なにかで補おうか』


似てる色なんてない


『塗り重ねても作れないよ』


眠りたいけど眠れない。


『残りを全て仕上げるまでは。ね?』

2006/11/30 (Thu)

[8] 空とYシャツとわたし
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幸せだと、思っていた。
きっと明日はわからないけど

それでも良いと、思えたんだ。



幸せだと、信じていた。
きっと未来は一つじゃないけど

それが良いと、決めてみたんだ。


雨上がり

水たまりに映る

まだ曇り空。


それはまるで、誰かの心模様で
きっと明日は、わからないけど。

雲の切れ間から

一筋の光が、射し込んでいて


きっともうすぐ

洗濯物も干せるでしょう。



僕らはそうやって

生きていくのでしょう。

2006/11/22 (Wed)

[7] コスモスの季節
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もうすっかり寒いのです。

君と歩いた道にあったコスモスも、もう刈り取られてしまいましたが
周りと色の違う土が、確かにそこが"そう"であったと、ものがたるのです。



はじまりは確か
君の言葉でした。


視界一面に広がるコスモス畑が見たい。と

結局、その計画は実行されずに
帰り道に咲いていた、少しだけのコスモスを見つけて
これじゃダメなの?と言った僕に
君は不満げな納得をくれました。



もうすっかり寒いのです。

去年の冬に君がくれたマフラーをして、いま僕は暖をとっているのです。
もう、ところどころがほつれてしまっているのですが、そこがまた良いのです。



もうすっかり寒いのです。

きっと君が見たかったコスモス畑は

もうすっかり、跡形もないのでしょう。

来年こそと言った、僕の言葉の意味も、もう

すっかり跡形も、ないのでしょう。







はじまりはきっと
君の言葉でした。



なのに、君以外の誰が
おわりに出来るのでしょう。







もうすっかり
 寒いのです。

2006/11/20 (Mon)
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