瞼を走る機関車の様に

君を強く抱きしめて

夢から破り出た気持ちだけ

曖昧な世界で伝えるよ


電池切れの携帯握って

帰り道忘れてきたって

君の隣でもどかしく

空を眺めながら



薄い手の平は

うつむいた景色に被さって

雲が溶けるように

涙でふやけたよ


これから始まる

演奏に

待ち焦がれた

僕のストーリーを…

闇の中の夢を

曖昧に持ち込んで

肝心な事ばかり

探し過ぎて

君でいっぱいなはずの

頭の浴槽に

僕には似合わない

油色を足し続けた


目やにを溶かす

涙の訳は

あくびだって知ってるけど

君のせいだと

決め付けた朝方

子供達の泣き声

森の果ての砂漠

表情のない生き物

根本の神は不在

ゴミの引越

宗教と偽善的殺戮

全員と間接呼吸

真っ赤な未来



それでもいつも

夢は瞼の裏に

沢山あるチャンスの

その中の一つを

試すことに

悩んでいたあの頃を

考えるだけで

果てしない

百歳の爺さん





『道の先は細く見えるものよ。』



『遠くが小さく見えるからいつまでも空は広い』



昼の星が見守っている…

鳥は寄り添うだけ

それだけでいいから

腕を羽根にしたんだね

ライオンは

自分がライオンだと

知らない

から

ライオンと呼んでも

振り向かない


犬は世渡り上手


名前を付ける支配


犬は私を


どう支配しているのだろう

音


音


音


耳に入り込む



息


足音


空気の音


無邪気に入り込む




探してるものが

全部このなかにある


そんな気がした

窓に映って

月二つ

夜の木漏れ灯

陰与え

窓を抜け出す

月追って

雲をまとって

手をかざす

届くことない

空の上

一人果てない

夢を見て

それは

なにかのつもり

こだわりを強要するの？

とってつけたあなたの言葉は

昨日テレビで聞いたのよ




あなたが思うことを話して

そうすれば

名前で呼ぶことが出来る