月の色

月と色

月も色

月が色

月で色



そんな月色

水面は揺れる…
…揺れるものだ

月は空にある…
…ここにはないものだ

水面の月は
ここにある
たまに訪れて
そっと
流れゆくものだ


なくさないで
そして
祈らないで



『沈んでいくから』

水の月
天より青き
月の夜

水面より
月より高き
水の月

月よりも
水面より遠き
水面月

この世とは
どこか似ている
この水面

水月よ
この世ばかりと
なく月を
『何処か褪めてる水面の角で』

月が
パラパラと
転がり落ちて
水月に成り
…それでも…
パラパラと
溢れ落ちるので

月は空で輝くのです
水面へと沈むのです

虚空に浮かんだままで

月は

パラバラ
と
溢れ
そして散って
溢れ出している

今、そこにある月も
…バラバラのままで…

音から
漏れた音が
光からも聴こえてきた

夢のまま
夢の陽に
眼を醒ます

羽が欠けた
ツバサとなって
その度に

色もなく
音もなく
カケテイク

…何モノにも…
揺らされること無く
触れること無く
吹かれること無く
流されること無く
…翼のまま羽のままに…






カケテイッタ

月が融けた
月の陰で
月は笑った


水面に跳ねて
水面に欠けて
水面に揺られて


その景(かげ)で
月は月のまま水月でいる




今宵の月も
水面に隠れて
映えるんでしょうね

一輪の

花は欠け

無数に

複数になって

死んでいくのに

その花だった事は

…何一つ変わらない…


永久に散り逝く今でさえも