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白茹たまの部屋  〜 投稿順表示 〜


[43] 冬空
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冬の寒空 見上げた
雪 ちらちらと舞い落ちる
何故こころまでも 凍らせるの

冬に染め上げられた
いつもの帰り道
真っ白なその道に
強く 強く
自分の歩みを刻んで

君が横を通らぬか
有り得ない事を期待するの
傘も差さずに歩くのは
君に見つけて貰うため
遠くからでも ね?

涙に染め上げられた
あたしのこころ
寂しいようなそのこころに
強く 優しく
君の笑顔を刻んで

2010/02/20 (Sat)

[44] 無気力少年、唄を
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気力が無いのは性格なんで
気力は無いけど幸せなんで
気力が無いのも悪くないだろ
気力は無くても唄えるんだし

さあ 唄おうか
気力が無いのは生まれつきだ
適当な即興曲
鼻歌まじりに唄おうか
ららら ららら
そんな軽いノリでさ
ららら ららら
笑顔になれるさ

気力が無いのは仕方ないんで
気力は無いけど 楽しいんで
気力が無いのもたまにはいいだろ
気力は無くても唄えるんだし

無気力少年うた唄う

2010/01/01 (Fri)

[45] 夜中
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夜中 わくわくしませんか
夜中 目がさめたら
もう眠れない
みんな 寝静まり
喧嘩する相手も
うるさい親も
みんな 寝てるんだ
今 ここに起きているのは
ぼくだけさ

其の壱 夜食をしてみよう
冷蔵庫から 冷えたプリンをひとつ
戸棚に隠された 知ってんだよ母ちゃん
スナック菓子を引っ張り出すんだ
プリンは スプーンも忘れずに

其の弐 押し入れに秘密基地
お菓子 ジュース
携帯ゲームに枕を持って
懐中電灯忘れずに

其の参 兄ちゃんの顔に落書きさ
いつもうるさい兄ちゃんに
たまにはいいよね 仕返しだ
瞑った目 瞼に目を描こうか
頬には赤でうずまきを


ああ 眠くなってきた
口元 スナック菓子のくず付けたまま
押し入れの中
ぼくは睡魔に負けるんだ



朝 目が醒めたぼくの前
鬼のような奴らがぼくを睨みつける

ぼくはもう少し寝たふりを決め込んだ

2010/01/01 (Fri)

[46] 愛し愛されること
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大切にされてみたい
なんて我が儘
愛し愛されること
思ったよりも難しい
好き 想うことは簡単なの
ただ 伝えることは
たったの二文字でさえ困難
ああ もどかしい
人を信ずること出来ぬ者は
人に信じて貰えるなどと思ってはいけないの
信じ信じられること
難しい 難しい

2010/01/01 (Fri)

[47] 終わりを知る少女
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それは真っ暗な闇の中
独りぼっちの少女だけが見た
世界の終わり

風が強く吹き荒れる
桜の花弁 吹雪のように舞う
総てが少女を中心に
かみ合わない歯車
回り始めたは 世界の終わり
それを見たのは独りの少女

大好きな桜の木
散りゆくその花弁
嗚呼 終わりを見た
誰もいない
少女は孤独に終わりを見た

2010/01/01 (Fri)

[48] 蒼空
詩人:白茹たま [投票][編集]


ガラス越しに見える空
蒼すぎて 眩しい
大きな入道雲が対照的に
白すぎて 眩しい
真ん中に輝くの
あれは おてんとさまか
全身が陽の光に浸されるようで
手を伸ばしても
到底届かないだろうな
嗚呼 いつか
いつの日か
僕の手はあれに届くのだろうか

2010/01/04 (Mon)

[49] 太陽と向日葵
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眠くなるような 陽向に
眩しすぎる 向日葵の花束
冷めたスープに
向日葵の花弁 ふわり
ああ この花は誰に向けたモノ
渡す筈の目的地
僕は怖くてUターン
「おめでとう」って
「君に似てるから」って
祝うためだった
君の誕生日
僕は臆病なんだ
君は向日葵に似てる
だけど
僕は君の太陽になれるだろうか
なれないな
太陽は臆病じゃないんだ
精々太陽に照らされる半月
またはそれ以下
ああ 君の太陽になれるだろうか

2010/01/05 (Tue)

[50] 分かってた
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分かってた

なんて涙を流す私は

分かってなかった

2010/01/05 (Tue)

[51] 唄う
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僕は今 唄っていますが
ららら 聞こえますか

唄ってみよう
何か変わるかもしんないから
泣きたい?
そんなの知らないよ
君が泣いたところで
世界は廻らない
だったら唄ったほうが
ずっと幸せじゃねーか
たとえ世界が廻らなくても

君は今 唄っていますか
ららら 幸せですか

2010/01/06 (Wed)

[52] 粉雪と俺と少女と
詩人:白茹たま [投票][編集]

粉砂糖みたいな
真っ白な粉雪
少しだけ屋根に積もって
なんだか綺麗だ

だからといって俺は
こんな寒い中
外に出たくないから
ただ眺めているだけで

俺はヘッドフォンから
耳に伝わる音楽に
身体を委ねていた

プレイヤーが紡ぐ音は
機械的に響いた
脳髄を直接震わすような音
俺は 頭痛がして
それを止めた

音が止んだ
時間も止まるようで
俺は怖くなり
テレビをつけた

どれもこれも機械音
響くだけの
頭痛がするような機械音
流れる音楽が
聴きたいんだよ俺は

ふと聴こえたのは
流るるような 歌声
俺はテレビ消して耳澄ます

ららら るるる
寂しげな でも力強い
なんて綺麗な歌声
俺は窓を開ける
唄うのは誰だ
お願い唄い続けて
止めないで最後まで

雪がさっきより積もってる
冷たい風が俺を刺す
だが そんなの感じないくらい
綺麗な歌声
それを発する少女
俺に ニコリ 笑いかける
雪のように白く眩しい笑顔
こんな日も悪かないな

2010/01/06 (Wed)
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