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ナナエの部屋  〜 投稿順表示 〜


[63] どうか、聞いてください
詩人:ナナエ [投票][編集]

誰もが耳をふさぎたくなるような
重くて深い
「消えちゃいたい」という一言を

思いっきり大きな声で
しっかりと前を見据えて

これから向かう道のりの

後ろではなく前に向けて
未来が見えそうなほど
澄んだ空に向かって叫んでも

それはネガティブ発言に
なりますか

こんなのただの屁理屈だけど

過去を想い
今を許せず
未来に絶望を抱くなら

消えたい死にたいもうだめだ

後ろを向いて言わないで
前を向いて声の限り叫ぶんだ

後ろに叫んでしまったら
言葉は時間の流れに逆らえず
結局流れて逆戻り
私を後ろから追い続けるだろう

前に叫んでしまったら
言葉は時間の流れにどんどん流れて
決してさかのぼる事もなく
永遠に私の前を流れ続けるだろう

この世の全てに平等に時間が流れるなら
追われるより追ってる方が
心もからだも軽いはずだから

追われると諦められないけど

追ってると前の人がゴールしてしまえば
諦めざるを得ないのだから

そう
提案します

2013/01/05 (Sat)

[64] 旅立ち
詩人:ナナエ [投票][編集]

たとえ僕達が変わっても

変わらない何かが
あるのは確かだよ

全てが変わるなら
未来に
僕達は存在しないことになる

変わる何か
変わらない何か
それは

変えたい何か
変えたくない何か
だと思うんだ

変えたい自分は
これからも
無限にきっと
どこまでも変わるさ

変えたくない自分は
これからも
永遠にきっと
どこまでも変わらないさ

そして大事なのは

変わる何かは
無限と信じること

変わらない何かは
永遠に忘れないこと

そうしたら
またここに僕達が集まるとき
今この瞬間と同じ風が吹くはずだから

2013/01/05 (Sat)

[65] ひいき君
詩人:ナナエ [投票][編集]

僕が冗談を言うと
全力で笑ってくれる
君が好きだよ

君以外の人は
時々冷えた目で僕を見るけど

君はいつだって
僕のつまらない冗談にも
笑ってくれるんだ


僕よりはるかに面白いアイツには
ニコりともしない君が好きだよ

冗談のセンスは上々で
周りの人気が集中しちゃってるアイツでも
君を笑わせることはできないんだ

僕だけが
君を笑わせている

僕だけが
君をハッピーにできる

おかげで僕は
毎日やる気に満ち溢れ
鼻高々で生活しているさ

君は男を引き立てるのが本当に上手だよ
まるで僕の姫君

じゃなくて
僕のひいき君

冗談センスがない僕だってそれくらいわかるさ
もしかしたら
僕が君を引き立ててるのかもしれないね

大好きだよ
僕のひいき君

ありがとう笑ってくれて
僕だけに見せるの笑顔が

なによりも大好きなんだ

2013/01/05 (Sat)

[66] 今を・伝えるってこと
詩人:ナナエ [投票][編集]

君に言葉をかけたくても
なぜかどうしてためらう私

君の目に映った景色が私に届く時
それはもはや景色じゃなくて

白と黒の
冷えてしまったいつもの日本語

景色を知ってる人に
文字しか知らない人がかける言葉なんて
たかが知れてるでしょ


君に言葉をかけたくても
なぜかどうしてためらう私

私の口から出た言葉が君に届く時
それはもはや言葉じゃなくて

白と黒の
冷めてしまったいつもの日本語

2013/01/05 (Sat)

[67] きせきせつ
詩人:ナナエ [投票][編集]

軌跡は季節

まずは春の気温のように
だんだん
だんだん
暖かくなるような

わたしとあなたの
ゆるい関係

昨日はぽかぽかしてたのに
今日はきりっと肌寒くて

なんだか切ない成長期

それから夏の日差しのように
キラキラ
キラキラ
輝くような

わたしとあなたの
あつい関係

昨日はじわじわ照らされて
今日もからだは芯から燃えて

意識も薄れる最盛期

いつしか秋の落ち葉のように
はらはら
かさかさ
舞うような

わたしとあなたの
かわいた関係

昨日は同じ木の葉っぱ
今日は風に吹かれてバラバラに

心も飛んでく変動期

だけど冬のこたつのように
なぜだか
なかなか
出られないような

わたしとあなたの
たよれる関係

昨日はそのまま寝てしまい
今日もこのまま離れない

必要不可欠な安定期


移り変わって流れるけれど
二人の軌跡はぐるぐるまわる
まるで季節そのものだ

2013/01/05 (Sat)

[68] じー
詩人:ナナエ [投票][編集]

むかしのこと
趣味のこと

何気ないこと
気になること

話して聞いて
ニコニコモード


ぷつっと
会話がなくなった時

私が顔を向けると
君が同時に顔を向ける

目が合って
私が君を見て
君が私を見る

じー

くすぐってるわけでも
変な顔してるわけでもないのに

二人同時に笑っちゃう

それでいい

それがいい

2013/01/05 (Sat)

[69] ほら早くっ
詩人:ナナエ [投票][編集]

もう
やっとだね
やっと来た

あちこち寄り道してるから
いつになったら来るんだって

みんな待ってたよ
敷物もってさ
酒瓶片手に

ずっと向こうで愛でられてる君をさ
必死に呼んだって全然急がないんだもん

こっちを見たと思ったら
まっすぐ来ないで
ちょっと立ち止まってみたり

どれだけ焦らされたことか

みんな
君のふりまく極上の幸せを
どれだけ待ってたことか

ほら
遅れ気味の残りの仲間にも
早く来いって言ってよね

あたしも急いで
みんなをここに集めるからさ

みんなに

やっと春が来たよーって
叫んでくるからさ

2013/01/05 (Sat)

[70] あざ
詩人:ナナエ [投票][編集]

ある朝目覚めると

あたしの腕に
赤く広がるアザがある

夢か現実か
これが何かがわからない

とにかく考えるんだ
どうしてこんなところに
ここに何があったんだ

でも覚えてない
だけど確かに残ってるアザと
かすかに感じる痛みと


きっと思い出ってこんなんだ

嬉しかった
悲しかった
辛かった
楽しかった

残るのはそんなアザばかり

原因なんて全然思い出せなくて

だからホントは関係ないことが
結局アザを作ったことになってて

かわいそうに
もうやめるよ
なんでとか考えないよ

とりあえず消えるまでアザの横に
今日の日にちでも書いておこうかな

2013/01/05 (Sat)

[71] 生きてるんだから
詩人:ナナエ [投票][編集]

気がつくと
無の中にいたから

大きく息を吸って
大きく息を吐いてみた

何回も何回も無の中に
ふわふわ空気が存在した

誰もいなくて
何にもなくて

心細くて寂しくて
ぽろぽろ涙がこぼれてきた

何回も何回も無の中に

何もないところなのに
自分という人間が存在した

今は何もないけど

いつか空気は大気になって
いつかしょっぱい涙は海水になって

苔が生えて
草が生い茂って

気がつくと
もうここは無ではなくなってるかも

こうやって君が
いっぱい呼吸して叫んで
目が腫れても
ただひたすら泣いてるんだから

ここはもう
無の中じゃないのさ

2013/01/05 (Sat)

[72] 思い出にもならないから
詩人:ナナエ [投票][編集]

開いた世界は
あたしたちが生まれる少し前

オカメインコみたいなママと
ママよりも背が低い父が

金の屏風を背に並んでいた

パパなんて呼べないくらい
険しい表情をした父

険しい顔でこっちを見てるオカメインコみたいなママ

そんな世界を
そんな二人の娘と息子が見て笑う

だからあんた身長伸びなかったんだよ
そっちこそオカメみたいな顔で笑うな

これは
撮る人が下手だったの
昔の花嫁はみんなこんな顔だったの

そういって
25年後の母が笑う


きっと記憶にも残らない
いつかのやり取りだけど

残しておきたいと思うのです

2013/01/05 (Sat)
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